基本的な考え方・方針

当社は、グループ経営理念のもと、企業価値の最大化に向けて、すべてのステークホルダーと良好な関係を築き、長期安定的に成長し、発展していくことを目指しています。
そして、その実現には、国際社会から信頼される企業市民として、公正で透明性の高い経営活動を展開することが重要であり、基本方針を掲げ、コーポレートガバナンスの充実に取り組んでいます。本方針は、アイシングループサステナビリティ憲章に基づき、策定・運用しています。

コーポレートガバナンス体制

コーポレートガバナンス体制

CxO:社長直轄で経営判断の前裁きを行い、全社横断で経営課題を推進する役割を担う

関連するマテリアリティ

マテリアリティ 目標(KGI) 指標(KPI) 2025年度実績 2030年度目標値
盤石な
経営基盤の構築
取締役会をモニタリング・ボードに移行(監督と執行を分離)することで、経営の透明性、内部統制の強化をはかれている状態 取締役の女性比率 12.5% 30%以上

当社は監査役制度のもと、取締役及び執行役員の業務執行の監督強化をはかっています。独立社外取締役が3分の1以上を占める取締役会による監督と、監査役の独立性・独任制、常勤監査役設置といった監査役制度の良さを活かしつつ、半数を独立社外監査役で構成する監査役会による監査を行っています。さらに取締役・執行役員の指名・報酬については、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が過半数を占める役員指名報酬審議会での検討・審議を経て、取締役会に上程することで、独立性や客観性を高めています。
当社は、事業特性や現場の状況を踏まえた適時的確な経営判断を行うことに加え、その経営判断が多様なステークホルダーから支持され、期待に応えるものになっているかを常にチェックできる体制を構築することが重要であると考え、現体制を採用しています。

業務執行体制については、2026年度より業務執行のさらなるスピードアップと全社横断での戦略議論・実行を加速するため、社長から権限移譲されたテーマ・案件の最終意思決定者となる「副社長執行役員」を2名選任しました。また、社長直轄で経営判断の前裁きを行い、全社横断で経営課題を推進するCxOを拡大・増員しています。
当社は、今後も引き続き企業価値向上に資するため、より実効性の高いコーポレートガバナンス体制を目指していきます。

コーポレートガバナンス体制の変遷

  2015~2018 2019~2020 2021 2022~
取締役 13-14人で推移 9人 8人
 うち独立
社外取締役
2-3人で推移 3人 3人
 うち女性 2016年より1人 1人 1人
独立社外取締役比率 14.3-23.1%で推移 33.3% 37.5%
監査役 5人 4人
 うち独立
社外監査役
2人※ 2人
 うち女性 0人 2人
独立社外監査役比率 40.0% 50.0%

会社法上の社外監査役は3人

主な取り組み

2014年6月 独立社外取締役を登用
2016年1月・3月 役員人事審議会、報酬審議会を設置
2022年4月 副社長層の管掌分野を廃止し本部長などへ権限移譲、CxOの新設
2023年6月 役員指名報酬審議会の議長を独立社外取締役から選定
2024年11月 取締役会のオフサイトミーティングとしてガバナンス懇談会を設置
2026年4月 全社横断での戦略議論・実行加速のため副社長執行役員を選任、CxOを拡大・増員

取締役会

取締役会は、独立社外取締役3名を含む8名の取締役で構成され、原則として毎月1回開催しています。取締役会では、グループ経営方針、利益計画・投資計画、資本政策及び各事業戦略等の経営戦略、サステナビリティ、人的資本、コーポレートガバナンス等の経営基盤に関する重要事項に関して審議・決議しています。また、企業行動倫理委員会やリスクマネジメント委員会等の報告を受けることにより、取締役等の業務執行を監督しています。
2025年度は「取締役会の実効性評価」に記載の通り、経営変革、サステナビリティの経験・スキルを有する社外取締役を招聘したことで議論が多面的になり、経営課題やサステナビリティの議論が充実しました。

2025年度取締役会の主な議題(決議事項・報告事項)

経営戦略 経営戦略・中期経営計画、グループ経営方針、
利益計画・投資計画、政策保有株式
事業戦略・
ポートフォリオ見直し
各地域・事業戦略、アライアンス、新規事業の進捗報告
サステナビリティ サステナビリティ経営に向けた活動進捗、人的資本戦略、
経済安全保障、コンプライアンス・リスクマネジメントの状況、
取締役会の実効性評価結果
資本市場 資本市場との対話結果

また、2024年11月には、取締役会のオフサイトミーティングとしてガバナンス懇談会を設置しました。ガバナンス課題・方向性について社外を含む取締役がディスカッションし、取締役会のモニタリング機能やスキルマトリックスを活用したサクセッションプランの検討等を行っています。このようなオフサイトミーティングを含め、取締役会の議論の幅は年々広がっています。

独立社外取締役への期待・役割

当社は、独立社外取締役が以下の役割・責務を果たすことを期待しています。

  • 経営陣から独立した立場で、取締役会などでの重要な意思決定の場において、リスクへの警鐘や助言を提供するとともに、経営陣幹部の指名・再任や報酬の審議を通して、当社の経営を監督する。
  • これまでの経歴で培われた専門的な知識・幅広い経験などを当社の経営に活かす。
  • 会社と経営陣・支配株主などとの間の利益相反を監督する。
  • 株主などさまざまなステークホルダーの声を取締役会に適切に反映する。

当社では、社外取締役・社外監査役が独立した客観的な立場から役割・責務を実効的に果たすことが当社経営において重要と考え、以下のような取り組みを行っています。

  • 取締役会において十分な審議時間を確保するため、取締役会付議基準を適宜見直し、審議事項を絞り込み
  • 取締役会で有意義な議論ができるよう、社外取締役・社外監査役に対し取締役会付議案件について役員などから個別に事前説明を実施し、社内重要会議での審議内容などを共有
  • 社外取締役・社外監査役による事業の理解促進や課題共有のため、就任に際しては、当社の事業内容の説明や主要拠点などの現場視察の機会を設けるとともに、毎年、取締役会の内外で当社の事業戦略や経営環境、事業上のリスクなどの説明やディスカッション、工場・テストコースなどの現場視察、執行役員との懇談、経営課題と関連づけた経営課題勉強会などを実施
  • 社外取締役・社外監査役が必要とする情報を提供するため、社外取締役・社外監査役との連絡・調整にあたる特定のスタッフを総合企画部、監査役室などに配置

取締役会の実効性評価

当社は、取締役会の実効性向上のため、毎年、取締役会の実効性に関する分析・評価を実施しています。2025年度の実効性評価とその結果の概要は、以下の通りです。

(ⅰ)対象者:

すべての取締役(8名)及び監査役(4名)

(ⅱ)評価手法:

(a)アンケートによる第三者評価
(b)アンケート結果をもとにしたインタビュー
(c)分析結果をもとに、ガバナンス懇談会及び取締役会において課題と今後の方策を討議

(ⅲ)評価項目:

取締役会の規模・構成、運営、社外役員へのサポート体制、役員指名報酬審議会の構成・運営、前年度評価で認識された課題に対する改善状況等

2024年度に認識された課題 2025年度の取り組み実績
取締役会の議論の充実 「2030年にめざす姿」実現に向けた取締役会の議論充実に向け、強化スキル(経営変革、サステナビリティ)を有する社外取締役を2名招聘したことで議論が多面的になり、経営課題やサステナビリティの議論が充実※
取締役会による監督機能の強化 各種会議・委員会(サステナビリティ会議、企業行動倫理委員会、経済安全保障委員会、リスクマネジメント委員会、環境委員会)や内部監査部門からの報告を受けた社外取締役による監督の充実※
必要な知識・スキルと
サクセッションプランの連動
取締役会議論を充実させるため、取締役に求めるスキルを見直し当該スキルを有する取締役を招聘、必要な知識の習得や適切な更新等の研鑽のため経営課題と関連づけた勉強会を開催

取締役会に上程された議案は、前述「2025年度取締役会の主な議題(決議事項・報告事項)」にも記載の通りです。

【2025年度の全体評価】全体的に良い方向に進んでいる。取締役会が経営の方向づけ、評価・執行を後押しする「監督の場」となるよう、シフトを加速させる。

2025年度に認識された課題 アクションプラン
戦略議論

〈ポイント〉将来に向けた成長の方向性の合意形成

  • 長期方針に関する認識共有 ⇒ 成長戦略・資源配分を審議・決議
  • 収益力向上の進捗 ⇒ 中計達成に向けた取り組み状況の報告
監督機能

〈ポイント〉グループ全体のリスク把握、グループ経営強化

  • グループ経営の進化とそれを支える組織監査の試行
取締役会の体制

〈ポイント〉監督の場へのシフトを加速する構成・形への検討

  • ありたい構成(補うべき視点・多様性)、サクセッションの継続議論

取締役・監査役の指名に関する方針と手続き

当社の取締役・監査役候補者の指名に関しては、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をはかるため、的確・迅速・公正な意思決定と適切な経営の監督が行われるよう、業界の内外を問わず高度な専門性を有する人材を社外取締役として複数選任すること、またグループ経営を念頭に置き、国内外子会社での豊富な経験と幅広い見識を有する人材を取締役に選任することなどさまざまな方策を総合的に勘案し、知識・経験・能力のバランスが最適になるように検討しています。
当社の取締役会は、取締役会実効性評価結果に基づくアクションプランの一つとして、2023年9月「中長期事業戦略説明会」で公表した「2030年にめざす姿」の実現に向け、事業ポートフォリオ変革とサステナビリティ経営をさらに推進・強化すべく、取締役に求めるスキルを見直し、そのスキルを有する取締役候補者8名の指名を行いました。
指名にあたっての手続きとしては、役員指名報酬審議会での検討・審議を経て、取締役・監査役候補者を選出し、取締役会に上程しています。取締役については取締役会での指名決議を踏まえ、株主総会で審議した上で決定しています。なお、監査役については監査役会の同意の後、取締役会での内定の決議を踏まえ、株主総会で審議した上で決定しています。

スキルマトリックスと会議体出席メンバー

◎議長 ○出席メンバー

氏名 企業経営 グローバル
ビジネス
サステナビリティ 環境・カーボン
ニュートラル
人的資本戦略 ガバナンス・
コンプライアンス・
リスクマネジメント
ものづくり
(技術・生産・品質)
バリューチェーン
(営業・調達)
財務・会計 取締役会 監査役会 役員指名
報酬審議会
取締役 吉田 守孝 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○
山本 義久 ○ ○ ○ ○ ○
西川 昌宏 ○ ○ ○ ○ ○
近藤 大介 ○ ○ ○ ○ ○ ○
宮崎 洋一 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
星野 次彦
社外 独立
○ ○ ○ ○ ○ ◎
廣田 康人
社外 独立
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
達脇 恵子
社外 独立
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
監査役 伊藤 慎太郎 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎
加藤 清美 ○ ○ ○
上田 純子
社外 独立
○ ○ ○
柏木 勝広
社外 独立
○ ○
取締役会 3名
監査役会 4名
役員指名報酬審議会 5名
スキル項目 スキル選定の主旨
企業経営 戦略的意思決定と組織運営を行い、持続的な成長及び企業価値を高めていくために、また長期の社会変化を洞察し、洞察した将来をバックキャストして事業の成長軌道を描くために、本スキルが必要と考えます
グローバルビジネス 海外マネジメント経験、または海外における事業環境などの知見を、事業領域のグローバルな持続的拡大に活かすために、本スキルが必要と考えます
サステナビリティ さまざまなステークホルダーとの対話から社会課題とニーズを先読みし、事業を通じた持続可能な社会への貢献と企業価値向上に資するサステナビリティを推進するために、本スキルが必要と考えます
環境・カーボンニュートラル カーボンニュートラルの実現に向けた製品面・生産面の取り組みを加速・推進するために、本スキルが必要と考えます
人的資本戦略 従業員一人ひとりのモチベーション・働きがいの向上に取り組むために、本スキルが必要と考えます
ガバナンス・コンプライアンス・リスクマネジメント 持続的な成長及び企業価値向上に資する内部統制とガバナンス体制を強化するために、本スキルが必要と考えます
ものづくり(技術・生産・品質) ものづくり力に一層の磨きをかけ、市場競争力・効率性・生産性を高め、かつ新規事業の創出により成長領域へシフトするために、本スキルが必要と考えます
バリューチェーン(営業・調達) 取引先との相互信頼に基づく共存・共栄に向けた関係構築を進めるために、本スキルが必要と考えます
財務・会計 正確な財務報告体制及び強固な財務基盤のもと、持続的な成長及び企業価値向上に向けた成長投資の推進と、適切な株主還元を実現するために、本スキルが必要と考えます

監査役

監査役の職責

株主の負託を受けた独立の機関として、取締役の職務執行を監査することにより、会社の健全で持続的な成長の確保と社会的な信頼に応える良質な企業統治体制の確立を目指します。また、取締役等に対し、助言または勧告等の意見を表明するなどの必要な措置を適時に講じ、独立の立場の保持に努め、常に公正不偏の態度を保持し、自らの信念に基づき、現地現物主義による監査を行います。

監査役、監査役会の活動

監査役会は、常勤監査役2名、独立社外監査役2名の4名で構成され、原則として毎月1回開催しています。各監査役は監査役会で策定された監査方針及び監査計画に基づき、取締役会をはじめとする主要な会議への出席や、取締役・各部門からの聴取、国内外子会社への往査などを通じて、取締役の職務執行や当社及び子会社の業務執行の適法性・妥当性や財務報告の信頼性について監査を行っています。また、監査役の直轄下に監査役室を設け、監査役の職務を補助する専任スタッフを配置しています。監査業務については、生成AIを活用した監査記録の作成支援やデータ分析・リスク検出への導入を進めて、監査の効率と精度向上に取り組んでいます。内部統制の整備・運用状況については、内部統制部門を中心に、あらかじめ策定した管理指標に基づいて監査を行っています。内部監査部門とは毎月定例の意見交換を通じて情報共有を行い、必要に応じて監査の相互補完を行いながら、監査品質・実効性の向上に努めています。同様に、会計監査人とも定期的な情報交換を行うとともに、会計監査人の監査方法及び監査結果の相当性確認を行っています。

監査役監査の体系図

監査役監査の体系図

監査役会の実効性評価

2025年度は監査役の自己評価に加え、個別インタビュー対象を会計監査人・内部監査部門・子会社監査役、社内外の取締役まで拡大し、監査役業務(業務監査、会計監査、監査の実効性向上)について幅広く意見集約を行いました。
結果について監査役会で議論を行い、実効的な監査が実施されていることを確認・評価しています。今後も常勤監査役と社外監査役との連携を一層強化し、監査役会の実効性のさらなる向上に努めていきます。

2025年度の主な活動実績

監査役会の開催 15回
取締役会その他主要会議への出席
(取締役会、経営会議、サステナビリティ会議など)
212回
役員・部門との懇談・聴取
(社長、取締役、CxO、執行役員、部門長など)
115回
国内外子会社への往査
(海外14社、国内10社)
24社
国内子会社往査
国内子会社往査

アイシングループの監査の連携状況

アイシングループは、国内69社、海外117社という多くの企業で構成されています。グループ全体の網羅的な監査体制を構築するため、規模の大きな子会社には常勤監査役を設置し、その他の子会社には親会社の役員や従業員を非常勤監査役として設置しています。

図:アイシングループの監査の連携状況

2025年度のアイシングループ監査の連携実績

1子会社常勤監査役との連携アイシングループ監査役連絡会を月1回開催し、各社の監査活動報告や各種情報共有を行っています。加えて、各社から親会社監査役への監査活動報告を年2回実施しています。また、「アイシングループ監査役ガイド」を作成し、グループ全体での監査活動の標準化と実効性向上をはかっています。

監査役連絡会
開催回数
9回

2子会社非常勤監査役との連携新任非常勤監査役に対して監査役業務に関する説明会や、各社の非常勤監査役から親会社監査役への監査活動報告を実施しています。

監査活動報告
23社

3内部監査部門との連携子会社監査・J-SOX監査・テーマ監査などの監査状況を月1回定例で共有し意見交換を行うとともに、必要に応じて報告の場を設定し密な連携をはかっています。また、監査役会では監査計画や状況の報告を受けています。

実施回数
27回

4会計監査人との連携四半期ごとの監査結果や子会社往査の結果などについて定期的に報告を受け、意見交換を実施し、年2回監査役会にて監査計画や状況の報告を受けています。会計監査人の評価については、子会社を含めた監査役及び経理部がチェックシートを用いて実施し、その結果を会計監査人にフィードバックしています。

実施回数
22回

常勤監査役・社外監査役・社外取締役の連携

常勤監査役、社外監査役及び社外取締役がそれぞれの特性を活かし、役割・責務を十分に果たせるよう、相互に密な情報共有と意見交換を行っています。具体的には、監査役と社外取締役による意見交換会を年2回開催し、監査役の月度監査報告書を毎月共有しています。また、2025年度も引き続き監査役と社外取締役による子会社合同往査を実施し、現地・現物を通じて各立場や持っている知見から意見を出し合い、事業理解の深化に努めています。
一方で、相互の連携を強めるだけではなく、「監査役は社外取締役が適切に業務執行を行っているか」、「社外取締役は監査役が適切に監査業務を遂行しているか」を相互に確認・牽制し合うことで、アイシングループ全体のコーポレートガバナンスのさらなる向上につなげています。

国内子会社合同往査
国内子会社合同往査

環境変化を踏まえた重点リスク対応の確認

近年、コーポレートガバナンス・コードやサステナビリティへの取り組みなど、ステークホルダーが企業に求める期待は大きく変化しています。従来は財務情報が最も重要な開示項目とされていましたが、現在では気候変動や人的資本などの非財務情報も財務情報と同等に重要視されています。監査役としては、これらを企業価値向上に向けた極めて重要な事項と捉え、自社の取り組みを重点的かつ綿密に確認しています。取締役や関連部門との面談、サステナビリティ会議やリスクマネジメント委員会などへの出席を通して、「高度化するサステナビリティ開示要請への対応」「自社の成長戦略とマテリアリティの連動状況」「サステナビリティ対応に係る投資コストの可視化と企業価値向上とのつながり」など、監査役の立場から見えてきた課題や懸念については、積極的に問題提起や提言、改善要請を行っています。

役員報酬

役員報酬の基本的な考え方

当社の役員報酬制度は、以下の考え方に基づいて設計しています。

  • 当社グループの経営理念及び経営方針の実現に向けた取り組みの動機づけとなる報酬内容とする。
  • 各々の役員が担う職責・成果などを反映する。
  • 当社グループの経営環境や短期・中長期の業績状況を反映し、企業価値の向上や株主と同じ目線に立った経営の推進につながる報酬体系とする。

なお、上記の基本的な考え方に沿った更なる動機づけ強化を目的とし、2026年度より業績連動報酬の算定に関わる「業績指標」・「報酬反映割合」に関する方針を改定しています。

役員報酬構成

取締役(社外取締役等の業務執行を伴わない取締役を除く)の報酬は、業務執行を担う役割のため、固定報酬である月額報酬、業績に連動する賞与及び株式報酬の報酬構成としています。具体的には、月額報酬:賞与:株式報酬の割合が取締役の基準額で概ね25%:25%:50%程度、役位により業績連動報酬が占める割合が高くなるように設定しています。なお、社外取締役等の業務執行を伴わない取締役及び監査役の報酬は、業務執行を伴わない、あるいは業務執行から独立した立場で経営に対する監督や助言あるいは業務執行を監査する役割を担うことから月額報酬のみとし、賞与及び株式報酬の支給はありません。

取締役の報酬構成イメージ※

取締役の報酬構成イメージ

ただし、社外取締役等の業務執行を伴わない取締役を除く。利益額の状況に応じて、上記と異なる報酬となる場合があります。

報酬などの種類別の方針

固定報酬(月額報酬)

  • 取締役については職責及び成果を、監査役については職責を反映させた報酬としています。
  • 月額報酬は在任期間中、毎月定期的に支給します。

業績連動報酬(賞与・株式報酬)

  • 会社業績との連動性の確保及び中長期的な企業価値向上に対する意欲喚起のため、連結営業利益、ROIC及びサステナビリティKGIに対する進捗度を算定指標として決定しています。
  • 各指標の評価ウエイト及び評価方法は以下の通りであり、評価結果に応じ業績連動報酬の支給率が0~150%の範囲内で変動します。
    指標 評価ウエイト 評価方法
    連結営業利益 40% 当社の持続的成長に向けて設定した基準利益に対する各事業年度の達成度で評価
    ROIC 40% 単年度予想に対する各事業年度の達成度で評価
    サステナビリティ
    KGIに対する
    進捗度
    20% 当社グループが定める全KGIに対する各事業年度の取り組みを通じた進捗度で評価
  • なお、2025年度の賞与は、改定前の算定指標である連結営業利益及びサステナビリティKPIを用いて算定しています。
    指標 評価ウエイト 評価方法
    連結営業利益 90% 当社の持続的成長に向けて設定した基準利益に対する各事業年度の達成度で評価
    サステナビリティ
    KPI
    10% 当社グループが定める「社会」や「従業員」に広く関係する主要KPIより算定指標を選定し、各事業年度の目標に対する達成度で評価
    〔2025年度の選定指標※〕「生産CO2排出量削減率」・「働きがい」(各5%)

    選定指標については、マテリアリティの改定に伴い下記のとおり読み替え、評価しています。
    「生産CO2排出量 削減率」:Scope1、2排出量(2019年度比)
    「働きがい」:社員エンゲージメント肯定回答率、社員を活かす環境肯定回答率

  • 個人別の支給額は、各事業年度の会社業績に加え、各役員の業務遂行の状況を踏まえて決定しています。
  • 業績連動報酬については、各事業年度の定時株主総会後、毎年1回支給します。
  • また、株主とのさらなる価値共有を進め、企業価値の持続的な向上をはかるためのインセンティブとして、譲渡制限付株式報酬を支給しています。制度詳細については、有価証券報告書P.58を参照ください。

役員報酬水準

取締役の役職別総報酬については、水準の客観性や妥当性検証のため、毎年、外部調査機関の役員報酬調査における当社と規模、業種や業態などの類似する製造業の水準を参考にして決定します。

役員報酬などの決定方法

当社は、取締役の報酬などの額やその制度の決定に関する客観性及び透明性の確保のため、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が過半数を占める役員指名報酬審議会を設置しています。
取締役会は、取締役の個人別の報酬などの決定方針及び当事業年度の報酬総額を決議するとともに、個人別報酬額の決定を役員指名報酬審議会に一任することを決議しています。
役員指名報酬審議会は、役員報酬制度の検討及び取締役会で定められた取締役の個人別の報酬などの決定方針に基づき、会社業績や職責、成果などを踏まえた個人別報酬額を決定しています。
また、各監査役の月額報酬額は、株主総会の決議によって定められた報酬の範囲内において、監査役の協議により決定しています。

取締役及び監査役の報酬などの額

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる
役員の員数
(人)
固定報酬 業績連動報酬
月額報酬 賞与 株式報酬
取締役 608 268 164 175 10
(うち社外取締役) (57) (57) (-) (-) (6)
監査役 116 116 ー ー 4
(うち社外監査役) (24) (24) (-) (-) (2)
計 724 384 164 175 14

上記には、2025年6月17日開催の第102回定時株主総会終結のときをもって退任した取締役2名(うち社外取締役2名)を含んでいます。

業績連動報酬は、2026年5月20日開催の取締役会決議の金額を記載しています。

取締役の月額報酬及び賞与の報酬総額は、2019年6月18日開催の第96回定時株主総会で年額6億円以内(うち社外取締役分年額75百万円以内)、株式報酬は、2024年6月19日開催の第101回定時株主総会で年額5億円以内と決議されています。

監査役の月額報酬は、2010年6月23日開催の第87回定時株主総会で月額15百万円以内と決議されています。

役員一覧

役職 氏名 選任理由 出席回数
取締役会 監査役会
取締役社長 吉田 守孝 トヨタ自動車株式会社において、副社長としてMSVカンパニーPresident、クルマ開発センターセンター長などを歴任、株式会社豊田中央研究所における経営経験を有する。また、当社においては2021年より取締役社長を務めており、経営全般にわたる豊富な経験と広い見識を有している。 16回/16回
(100.0%)
-
取締役 山本 義久 当社においてパワートレインの技術開発部門を中心に従事し、2021年より副社長級、現在は取締役・副社長執行役員ならびにChief Digital Officer、Chief Technology Officerを務めており、経営全般及び技術開発戦略推進に関する豊富な経験と広い見識を有している。 16回/16回
(100.0%)
-
取締役 西川 昌宏 当社において車体商品の生産技術部門を中心に従事し、2019年より執行役員、現在は取締役・執行役員ならびにChief Carbon Neutral Officerを務めており、経営全般及び国内外のものづくりに関する豊富な経験と広い見識を有している。 16回/16回
(100.0%)
-
取締役
新任
近藤 大介 当社において経営企画・戦略部門を中心に従事し、2024年より執行役員、現在は副社長執行役員ならびにChief Financial Officer、Chief Strategy Officerを務めており、経営全般及び渉外・広報、経営戦略推進等に関する豊富な経験と広い見識を有している。 - -
取締役
新任
宮崎 洋一 トヨタ自動車株式会社において長年にわたり経営に携わっており、その経歴を通じて培われた地域、事業及び販売戦略に関する高い専門性に加え、経営全般に関する豊富な経験と広い見識を有している。 - -
取締役
社外 独立
星野 次彦 財務省主税局長、国税庁長官などを歴任、その経歴を通じて培われた財政・金融及び法務・コンプライアンスに関する高い専門性に加え、在外公館における公務及び他業種企業における社外取締役としての監督など豊富な経験と広い見識を有している。 16回/16回
(100.0%)
-
取締役
社外 独立
廣田 康人 三菱商事株式会社及び株式会社アシックスにおいて長年にわたり経営に携わっており、その経歴を通じて培われた事業戦略に関する高い専門性に加え、経営全般に関する豊富な経験と広い見識を有している。 13回/13回
(100.0%)
-
取締役
社外 独立
達脇 恵子 株式会社リクルートを経て、デロイトトーマツにおいて長年にわたりESG、CSR、内部統制などに関するコンサルティングに従事、その経歴を通じて培われたガバナンス、リスクマネジメント、サステナビリティに関する高い専門性に加え、企業経営や社外役員としての監査など豊富な経験と広い見識を有している。 13回/13回
(100.0%)
-
常勤監査役
新任
伊藤 慎太郎 当社において経営管理部門を中心に従事し、取締役及び副社長を務める等、財務・会計に関する知見、経営者としての豊富な経験と広い見識を有している。 - -
常勤監査役 加藤 清美 当社において経理・監査分野を中心に従事し、特に会社法、財務及び会計に精通しており、その経歴を通じて培われた豊富な経験と広い見識を有している。 16回/16回
(100.0%)
15回/15回
(100.0%)
監査役
社外 独立
上田 純子 愛知大学大学院法務研究科教授及び他社社外役員などを歴任、その経歴を通じて培われた会社法に関する高い専門性に加え、コーポレートガバナンスに関する豊富な経験と広い見識を有している。 15回/16回
(93.75%)
15回/15回
(100.0%)
監査役
社外 独立
柏木 勝広 公認会計士として長年にわたり従事し、有限責任あずさ監査法人にてパートナーを務める等その経歴を通じて培われた財務・会計に関する高い専門性に加え、監査に関する豊富な経験と企業経営に関する広い見識を有している。 15回/16回
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