「CO2コンクリート固定化技術を用いた域内カーボンリサイクルプロジェクト」が 愛知県の「あいちカーボンニュートラル戦略会議」の事業化支援対象に選定

2024.02.09

サステナビリティ

 当社と、大成建設株式会社(代表取締役社長:相川 善郎、以下「大成建設」)、東邦ガス株式会社(社長:増田 信之、以下「東邦ガス」)が共同提案した「CO2コンクリート固定化技術を用いた域内カーボンリサイクルプロジェクト」(以下「本プロジェクト」)が、愛知県の「あいちカーボンニュートラル戦略会議」1の事業化支援対象に選定されました。

 本プロジェクトは、工場などの排ガスから回収した二酸化炭素(CO2)と、廃棄物などに含まれるカルシウム成分(CaO)を反応させて炭酸カルシウム(CaCO3)を製造し、コンクリートの原料に利用することを検討するものです。回収したCO2CaCO3としてコンクリートに固定化することで、愛知・岐阜・三重の東海3県におけるカーボンリサイクルのサプライチェーン構築を目指します。
 今後三社は、愛知県による支援2を受け、2020年代後半の事業化に向けて、本プロジェクトに取り組むとともに、本プロジェクトを通じてカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

<参考1>本プロジェクトにおける三社の主な役割

 会社名 

 主な役割

 アイシン 

 CO2とCaOを反応させて、CaCO3を製造・出荷

 大成建設 

 CaCO3を原料に利用し、CO2をコンクリートに固定化

 東邦ガス 

 全体アレンジ、顧客接点を活用したCO2および廃棄物の回収・配送


 当社が担当する「CO2CaOの反応」は、廃棄物などに含まれるCaOを抽出し、CO2と反応させる際にアミノ酸水溶液を用いることを特徴としています。アミノ酸水溶液を用いると、CO2CaOの反応量が多く効率が良いだけでなく、複雑な化学処理が不要なため容易にCaCO3を製造できます。また、アミノ酸は、一般的に流通しているとともに繰り返し使用できるため、経済性にも優れています。

 アイシンはこれからも、環境や社会をより良いものにする技術開発を促進し、経営理念である「”移動”に感動を、未来に笑顔を。」を実現していきます。

1 愛知県が設置した、各分野の脱炭素対策に精通する学識経験者で構成された機関。企業・団体から提案された「カーボンニュートラルの実現に資する具体的なプロジェクト案」から、事業化の優先度が高いと認められるアイデアの選定を行う。
2 市町村や関係企業などが参画する推進協議会の設置や、域内での廃棄物やCO2回収などに係る効率的なスキームの構築、採算性の評価・法規制に係る実現可能性調査ほか。

<参考2>本プロジェクトの概要イメージ
画像1.png

<参考>
・大成建設との共同リリース(202241日)
/jp/news/2022/005551.html
・アイシンのカーボンニュートラルの取り組み
/jp/technology/cn/