新開発「1モーターハイブリッドトランスミッション」が TOYOTA新型クラウンに採用 ※株式会社BluE Nexus、株式会社デンソーとの共同リリースです

2022.07.22

技術情報

20220715_01_60.jpg

 株式会社BluE Nexus(本社:愛知県安城市、取締役社長:尾﨑 和久、以下BluE)と、当社、株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:有馬 浩二、以下デンソー)は、「1モーターハイブリッドトランスミッション」を新たに開発しました。本製品は、本年秋頃発売を予定しているTOYOTA新型クラウンのCROSSOVER RSに採用されました。

 今回3社で開発した「1モーターハイブリッドトランスミッション」は、新設計のDirect Shift-6ATと、駆動モーター、インバーターを一体化した製品で、高い加速性能と燃費貢献が特徴です。車両リアに搭載されるeAxleと合わせて、2.4Lターボエンジンを最大限に活用しながら、プレミアム車両に相応しい走行性能を実現し、TOYOTA新型クラウンの魅力向上に貢献しています。

<本製品の開発のポイント>
■ダイレクト感のある走りと上質なドライブフィーリングの実現
 新開発の高耐熱発進クラッチを採用し、さらにその高度な制御によって、高い発進応答性を実現しました。また、Direct Shift-6ATをベースに新たに設計した駆動モーターを組み合わせることで高いトルクアシスト効果を発揮し、ダイレクトかつトルクフルな走りを実現しています。
 また、発進用とエンジン切り離し用のクラッチを協調制御することにより、車両発進時や走行時のあらゆる状況で、スムーズかつ静粛にエンジンの始動や停止をすることができます。
 長年培ってきた世界最高レベルのオートマチックトランスミッションの変速技術に、これらの新技術を組み合わせることで、ダイレクト感とスムーズさを両立し、プレミアム車両に相応しい上質な乗り心地の実現に貢献しています。

■小型化技術、機電一体構造による車両搭載性の向上
 駆動モーターは、コイル拡張組付けなどの新開発生産技術によるステーター軸長短縮や、コイル冷却、磁石配置最適化により、大幅に体格を低減しました。大径扁平タイプとすることで、2つのクラッチをモーターのローター内側に配置することができ、製品自体の全長増加を抑えています。また、インバーターをトランスミッションに直上搭載した機電一体構造などにより、車両搭載性が向上しました。

 今後も、BluE Nexus、アイシン、デンソーは、強みとノウハウを結集し、小型、高効率、低コストの製品開発を進めていきます。また、BluE Nexusを通じて、あらゆる電動車に製品を搭載いただくことで、社会のカーボンニュートラルに貢献していきます。 


       20220722_1m.png

1モーターハイブリッドトランスミッション
  図1.png
   駆動モーター、クラッチ部拡大