東北マグネットインスティテュートへ資本参加~車載向けモーターコア用ナノ結晶材料を共同開発~

2022.06.22

事業展開

 当社は、電動車両に使用するモーターの先行開発強化に向け、株式会社東北マグネットインスティテュート(本社:宮城県名取市 代表取締役社長:宮武 孝之 以下、TMI)に資本参加します。

 TMIは、2009年に東北大学で発明された超低損失軟磁性材料の社会実装を目的に、民間企業の出資により2015年に設立。これまでトレードオフの関係にあった、高い飽和磁束密度1と低鉄損2を両立できる画期的な軟磁性材料「NANOMET®」を情報・通信・家電・産業機器・自動車、エネルギー等の各分野に適用を拡げています。NANOMET®の社会実装を通じて、省エネルギー・省資源社会への貢献とともに、磁性材料分野におけるリーディングカンパニーを目指して取り組んでいます。

 当社は、自動車の電動化によるCO2削減に貢献するため、電動車両の駆動に不可欠な、ギアボックス、モーター、インバーターというキーコンポーネントが一つのパッケージになった電動駆動モジュール「eAxle(イーアクスル)」の次世代製品開発を強化しています。このモーター走行時に発生する損失を低減するため、世界トップの超低鉄損材料であるNANOMET®を活用したモーターの高効率化をめざしています。

 今回の資本参加を機に両社の連携を強化し、当社はTMIとの車載向けモーターコア用ナノ結晶材料の共同開発を加速してまいります。

1 飽和磁束密度:材料に磁界をかけた時に、その磁性体が到達する最大の磁束密度(磁化の強さ)をいう。飽和磁束密度が高い材料ほど、機器の大出力化や小型化が可能になる。
2 鉄損:モーターや変圧器などの鉄心部分で生じる損失。主に熱となり、鉄損が大きいほど、機器の効率を低下させることになる。

【TMIの概要】

社名 株式会社東北マグネットインスティテュート
設立 2015年11
本社 宮城県名取市増田字北谷11番地
代表者 代表取締役社長 宮武孝之
資本金 100百万円
売上高 54百万円(2022年3月期)
従業員数 12名
主な事業内容 超低損失軟磁性材料の開発/製造/販売/ライセンシング