社長年頭挨拶(要旨)

2017.01.07

組織・人事・採用

 昨年は、4月の熊本地震で、アイシン九州、アイシン九州キャスティングが甚大な被害を受けました。私たちは熊本から撤退するのではなく、前代未聞の「代替生産」を行いましたが、従業員の皆さんから「必ず熊本に生産を戻すんだ」という"執念"ともいえる情熱を感じました。復旧を支えてくださった関係者の皆様に改めて"感謝"を申し上げたいと思います。

 安全・コンプライアンスについては、これ以上問題を起こすと社会的信頼の失墜を招きかねない危機的な状況にあります。「安全・コンプライアンスに関して二度と問題を起こしてはならない。二度と起こさない。」ということを肝に銘じ、信頼回復に努めていただきたいと思います。

 事業活動を振り返ってみると、昨年から3つの取組み「既存事業の競争力強化」「次世代成長領域の開発加速」「グループ連携での競争力強化」を推進してきました。

 足元の課題である「既存事業の競争力強化」では、事業再編において、5つの既存事業につき、再編による枠組みづくりを完了しました。また、課題解決活動については、就任以来これまで、全世界の拠点や工場を訪問し、既存事業の競争力強化に向けた課題や取組みを直接この目で確認してきました。課題の進捗フォローのために訪問した拠点や工場では、着実に改善が進み、「既存事業の競争力強化」の活動は、かなり浸透しつつあるという手応えを感じています。

 取り巻く環境は、「かつて体験したことがない急激な変化の波」が押し寄せており、このような大きな変化の波を乗り越えていくためには、アイシンが培ってきた"ものづくり文化" を大切にしながら、10年先、20年先の未来を見通し、柔軟な発想で新しいことにどんどん挑戦し、現状を変革していく必要があります。

 今年は、"守り"から"攻め"へと転じ、「将来に向けた取組み」を加速させていきたいと思います。そのためには、グループで育ててきたコア技術という「専門性」、分社化の「良きDNA」を活かしながら、グループ全体の仕事のやり方を大きく変えていきたいと考えています。

 そのための改革として、「次世代成長領域の開発」を加速していきます。具体的には、「ゼロエミッション」「自動運転」「コネクティッド」の3分野を次世代開発の核となる技術開発領域と定め、今後、グループ全体の開発リソーセスを集中的に投入していきます。また、今後は、開発だけでなく他機能についても会社の枠を超え、事業軸で総合力を結集できる新たな連携体制を早急に整備したいと考えています。

 2017年の「節目の年」に、皆さんに、特に意識していただきたいことは、次の3つです。

1)「夢を持つ」

 夢は見るものではなく実現していくものであり、現状を変革していく原動力。持っている夢はできるだけ具現化し、その実現に向かって、各職場のあちこちで夢を語り合っている状態になってほしい。

2)「新しいことにスピーディーに挑戦すること」

 未知の領域に踏み込む時には、我々が持っていない要素技術やノウハウを持ったグループと組むなど、いろいろな人の意見を聞きながら、果敢にスピーディーに挑戦してほしい。

3)「壁を打ち破る」

 会社や事業の垣根を無くし、グループのリソーセスを結集し、一丸となって取組みを加速させていってほしい。急激な構造変化が起こっている今こそ、いい明日に向かって、グループで大きな方向を合わせ、これまでの仕事のやり方を大きく変えていくチャンス。「自分が会社を変えていくんだ」という気概を持って臨んでください。

「真の競争力を身につけ、新たな価値を提案できる元気な会社」をめざし、ぜひ、「好きなことをやって、いい明日をつくっていきましょう!!」

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