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ハイブリッド仕様が追加された新型「タンドラ」に新製品が採用
2022.03.30
技術情報
当社の新製品が、北米で発売のTOYOTA新型「タンドラ」に採用されました。
今回採用された新製品「FR1モーターハイブリッドトランスミッション」「アクティブフロントスポイラー」はいずれも、車両の燃費向上に大きく貢献する製品です。特に、「FR1モーターハイブリッドトランスミッション」は、「タンドラ」として初めて追加されたハイブリッド仕様車のパワートレイン「iFORCE MAX」の中核を担います。
また、これらの製品には”悪路走破性”や“トーイング性能”といった「タンドラ」ならではの走行シーンや課題に的確に応える工夫があり、環境への配慮と「タンドラ」らしい走りとの両立に貢献しています。
世界的にカーボンニュートラルに向けた機運が高まり、クルマの電動化も加速しています。この変革期の最中にある現在、地域やユーザーによってBEV、PHEV、HEV、ガソリン車など様々なタイプの車両へのニーズがあります。
アイシンは、これまで培ってきた幅広い領域の製品や技術、ノウハウを活かしフルラインアップで選択肢を用意することで、あらゆるお客様の期待に応え、経営理念である「”移動”に感動を、未来に笑顔を」を実現していきます。
今回採用された新製品
■FR1モーターハイブリッドトランスミッション
本製品は、Direct Shift-10AT(10速オートマチックトランスミッション)をベースとして駆動モーターを搭載し、ハイブリッド化した「FR1モーターハイブリッドトランスミッション」です。
ハイブリッド化したことにより、大幅な燃費向上に貢献していることはもちろん、走行シーンに応じ、エンジンと駆動モーターの組み合わせによって最適な出力調整※が可能であり、「タンドラ」などのピックアップトラックならではの力強い走りや高いトーイング性能を実現しています。
さらに今回、トルクコンバーターとAT部分を除いたハイブリッドシステムをアドオン可能なモジュールとしてまとめています。ハイブリッドモジュールとして設計することで、今後、様々なATと組み合わせて、1モーターハイブリッドトランスミッションのラインアップを展開することができます。
アイシンは、初めてハイブリッドトランスミッションを開発・量産した2004年を皮切りに、お客様や地域のニーズに応えるべくラインアップの拡充を続けてきました。現在では「FF」「FR」、「1モーター」「2モーター」、車体体格別などほぼ全ての領域をカバーするハイブリッドトランスミッションを持っています。
また、ハイブリッドトランスミッション、eAxleといった電動ユニットを世界中のお客様に供給できるグローバルでの生産体制強化も進めています。本製品は米国・テキサス拠点で1月に生産ラインを立ち上げており、電動ユニットの北米生産は初となります。
※車両最高出力:437hp(443ps)、最大トルク:583lb-ft(790Nm)
※2021年11月「ESG説明会」公表資料より
■アクティブフロントスポイラー
カーボンニュートラル実現に向けたクルマの燃費向上に対して、アイシンは駆動ユニットの電動化だけでなく、グリルシャッターなどといった車体製品による空力性能改善によっても大きく貢献しています。
本製品はクルマの前方バンパー下に位置するフロントスポイラーを駆動モーターで展開格納させることにより、空気抵抗を低減し、クルマの燃費向上に貢献します。今回の設計開発においてはCFD(数値流体力学)解析により最適形状見出し、空気抵抗を大幅に低減しました。
また、前からの衝撃に対応したクラッチ機構を内蔵しており、高い風圧に耐えられる一方、悪路での障害物衝突など、これ以上の荷重がかかった場合にはクラッチ機構が働き、前側からの衝撃をいなし製品が破損しない仕組みになっています。
画像データ
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