2020年 社長年頭挨拶(要旨)

2020.01.06

事業展開


「グループ12万人が本気となり、グループ全体で変革をさらに加速していこう」


<アイシングループを取り巻く環境>

 現在、自動車業界には、CASE革命、中国企業の猛追といった、ビジネスの構造そのものを変える、不可逆的で過去の成功体験が通じなくなるような環境変化が訪れています。こうした変化にいち早く適応しなければいけません。

<個社視点からグループ視点へ>
 欧米のメガサプライヤーや自動車産業に新規参入したGAFA等の大手IT企業は、巨大な資本を背景にすさまじいスピード感でCASE領域の開発を進めています。こうした強力なライバルとの競争に打ち勝つためには、一昨年来進めてきた事業のスクラップ&ビルドによるCASE領域へのリソーセスシフトや、グループに点在する管理機能の集約などの経営の効率化を更に加速していかなければいけません。
 こうした構造改革を一段進めるため、昨年、アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの合併の決定し、分社経営からグループ経営へ大きく舵を切ることとしました。
皆さんには、こうした大きな枠組みの変更をきっかけに、仕事のやり方を抜本的に見直してもらいたいと思います。アイシングループ全体を俯瞰して一番効率的な良い方法は何か考え、グループ全体を巻き込んだ仕事の変革をさらに加速してもらいたいと思います。

<「働き方改革」から「働きがい改革へ」>
 また、働き方改革にも積極的に取り組んでもらいたいと思います。昨年も付帯業務を廃止し本来業務の時間を増やすことで、「仕事のレベルが向上した」「帰宅時間が早くなったため、家族サービスの時間が増え、明日への活力や新たな発想が生まれた」などの事例が聞かれました。働き方改革とは時短や残業減が目的ではありません。今の働き方を見直し、本来業務のレベルアップやワークライフバランスを充実させることで、働きがいを向上し、これまでにない新たな価値を生みだすことが本来の目的です。こうした意味において「働き方改革」はまさしく「働きがいの改革」なのです。

<メンバーの本気を醸成する>
 アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合はもちろん、その他拠点の機能統合についても、これまでのやり方を変えるということは簡単なことではありません。このため、改革の必要性を上司が部下に何度も自分の言葉で伝え、理解し共感してもらうことが何よりも大切です。グループ12万人全員が本気になったとき、改革の成功は約束されると私は信じています。


 事業を取り巻く環境は決して甘いものではありませんが、本気になった私たちなら、必ず乗り切ることができます。「真の競争力を身につけ、新たな価値を提案できる元気な会社」をめざし、一緒に頑張っていきましょう。