社長年頭挨拶(要旨)

2018.01.08

事業展開

 私は20156月の社長就任以来、一貫して、「真の競争力を身につけ、新たな価値を提案できる元気な会社」になろう、と言い続け、様々な取り組みを進めてきました。

 2017年はグループ全体で仕事のやり方を大きく変えていく取り組みがスタートし、バーチャルカンパニー制という枠組みで、「グループとしての一体感の強化」「変化への対応」を目指す体制が整い、大きく動き始めました。そして、会社を跨いだ事業戦略や大規模投資など重要な意思決定が、これまでにないスピードで決められるようになりました。競争力強化に向けた重点課題についても、皆さんの頑張りによって成果が出つつある段階に来たと感じています。

 外に目を向ければ、自動運転の開発加速、EVへのシフト、シェアリング社会の到来などにより、モビリティ社会や自動車産業の構造は、「100年に一度の大変革期」を迎えています。今後も、ITや電機などの異業種からの参入や、新たな環境規制など、競争相手もルールも目まぐるしく変わっていく可能性があります。アイシンにとって、ここ23年が正念場であり、改革は、まだ始まったばかりです。

 今年は、将来の競争力獲得に向け、さらに改革を加速していく「行動の年」にしたいと思います。ここで、全く新たなことを皆さんにお願いするつもりはありません。但し、改革を進めるにあたって、大切にして欲しいことが、2つあります。

 1つは、当事者意識を持って「一歩前」に踏み出す、もう1つは「寄り添い活動」を根気強く進めるということです。

 1つ目の『当事者意識を持って「一歩前」に踏み出す』についてですが、これから現れるであろう競争相手に次から次へと打ち勝っていくのは簡単なことではありません。そのために必要なのは、「如何にスピード感を持って改革を進めるか」です。正解のないものに、いつまでも議論の時間を費やすのではなく、とにかく行動することが重要です。トライ&エラーのサイクルを早く回すことをとにかく意識して欲しいと思います。

 2つ目の『「寄り添い活動」を根気強く進める』についてですが、「寄り添い活動」は安全だけのキーワードではありません。経営トップを含む管理監督者自らが、常日頃から現場に行き、直接話しかけ、社員一人ひとりが抱えている困りごとや提案に、しっかり耳を傾け、一緒に考える。このように現場に寄り添うことは、品質や最終的には様々な経営課題の解決にもつながっていくと私は思っています。

 「真の競争力を身につけ、新たな価値を提案できる元気な会社」をめざし、「好きなことをやって、いい明日をつくっていきましょう!」。

<アイシン精機 新年始業式>
(日時)1 月8 日 午前10 時00 分~
(場所)アイシン精機 本社体育館(愛知県 刈谷市)