生成AIで変わる働き方──部署を越えた挑戦から生まれた新しい価値

生成AIで変わる働き方──部署を越えた挑戦から生まれた新しい価値

  • #ソフトウェア開発
  • #ソリューション

Contents

・生成AIを業務改善につなげる、私たちの挑戦
・生成AIを「使う」から「業務を変える」へ
・部署を越えた交流が新たな価値を生む
・AI時代に求められるのは“目的を描く力”
・一人ひとりがAIと成長する未来へ

生成AIを業務改善につなげる、私たちの挑戦

2022年のChatGPT登場以降、生成AIはソフトウェア開発の現場にも大きな変化をもたらしています。当社は、この技術を単なる流行として捉えるのではなく、実際の業務改善や新しい仕事の進め方につなげることを目的に、部署横断の活動『HapiHackDojo』を立ち上げました。活動名には、「ハッピーをハックする道場」という意味が込められています。生成AIを活用して日々の業務やチームの活動をより良くしながら、道場のように互いに学び合い、成長していく——そんな想いから名付けました。

活動のテーマは、「生成AIで何ができるか」ではなく、「生成AIを活用して仕事をどのように変えるか」。各部署が業務課題に向き合いながら活用事例を共有し、成功だけでなく失敗や課題も含めて学び合う活動を続けてきました。活動開始から約1年。参加メンバーへのインタビューを通じて見えてきたのは、業務効率化だけではない、働き方や組織に起きた大きな変化でした。

 

生成AIを「使う」から「業務を変える」へ

HapiHackDojoでは、各部署が生成AIを活用し、実際の業務課題をどのように改善したのか、その取り組みを共有しています。私たちは、単に新しいツールを試すのではなく、「現場の課題をどう解決するか」という視点を大切にしています。
例えば、業務知識を回答するチャットアプリからスタートした取り組みが、運用を重ねる中でナレッジを自動的に更新する仕組みや、他部署で蓄積された知見を活用できる仕組みが追加され、現場で活用できるAIエージェントへと発展した事例もありました。

こうした活動を通じて見えてきたのは、生成AIを使うこと自体が重要なのではなく、実務上の課題を明確にし、改善を積み重ねながら解決につなげていくことの大切さです。また、各部署が異なる業務課題に対して試行錯誤した結果を共有することで、「自部署でも活用できそうだ」「同じ課題を抱えているので参考にしたい」といった新たな気づきや挑戦も生まれています。成果物だけでなく、その過程で得た学びや工夫が共有されたことも、この活動の大きな価値の一つとなっています。

 

部署を越えた交流が新たな価値を生む

この活動を通じて実感した大きな成果の一つが、部署横断でのつながりです。これまでは、自部署以外の業務内容や課題、取り組みを知る機会は限られていました。しかし、HapiHackDojoでは発表会や意見交換を通じて各部署の活動や成果が共有され、お互いの業務や強みへの理解が深まりました。「その課題は自部署にもある」「詳しく話を聞いてみたい」といった会話が自然に生まれ、これまで接点の少なかったメンバー同士の交流も活発になっています。
また、各拠点への訪問や対面での意見交換を通じて、オンラインだけでは得られない信頼関係も築かれました。こうした交流をきっかけに、参加者からは「他部署の状況を知ることで視野が広がった」「新たな発想やインスピレーションを得られた」といった声も多く寄せられています。

HapiHackDojoが生み出した価値は、情報共有や交流だけではありません。各ドメインが持つ知見や技術を結び付けることで、これまで単独の組織では生み出しにくかった新たな顧客価値の創出にもつながっています。組織の枠を越えて一丸となり、それぞれの強みを掛け合わせながら課題解決に取り組むことは、当社にとってこれまでにない大きな強みになりつつあります。私たちは今後も、この部署横断の活動を通じて、より大きな価値をお客様へ届けていきます。

 

AI時代に求められるのは目的を描く力

生成AIの活用によって、開発や業務の進め方は大きく変わり始めています。参加者の中には、AIを活用することで設計検討や情報収集、コーディングの効率が飛躍的に向上し、これまで以上のスピードで成果を生み出せるようになったという声もありました。

一方で、参加者に共通していたのは、「AIを使うこと自体が目的ではない」という認識です。生成AIは非常に優秀なパートナーですが、何を解決したいのか、どのような価値を生み出したいのかを考えるのは人間の役割です。これからの時代は、AIに作業を任せる一方で、人はゴール設計や意思決定、成果物の品質判断により多くの時間を使うようになります。AIが提案した結果を鵜呑みにするのではなく、「本当にこれで良いのか」「もっと良い方法はないか」と対話しながら協創していく姿勢が重要です。生成AIの知識だけではなく、自身の専門領域に関する深い知見や課題解決力こそが、これからますます価値を持つようになると考えています。

 

一人ひとりがAIと成長する未来へ

HapiHackDojoが目指しているのは、その場限りの業務改善ではありません。活動を通じて培われた知見やノウハウを組織全体で共有し、継続的に発展させていく文化づくりに挑戦しています。その象徴となるのが、「一人ひとりが自分専用のAIエージェントを持つ世界」というビジョンです。個人の業務や専門性に合わせてAIを育て、日常的に活用することで、より創造的な仕事に集中できる環境を実現しようとしています。また、自分が作ったスキルやエージェントを共有し、他のメンバーが改善提案を行うことで、個人の成果を組織全体の力へとつなげていく仕組みづくりも進めています。
こうした活動には、若手社員も積極的に参加しています。経験や役職に関係なく挑戦できることも、この活動の大きな魅力です。

さらに、HapiHackDojoは生成AIだけにとどまらず、新しい技術を試し、共有し、学び合う場として進化を続けていく予定です。部署や拠点を越えて挑戦する仲間が集まり、互いに刺激を与えながら成長していく。その積み重ねが、当社の未来の技術力や新たな価値創出につながっていくと期待しています。