先行技術
高度なソフトウェア開発により
一歩先の未来の社会を創造する。
自動運転の実用化に向けたシステム開発はもちろん、世の中の課題をソフトウェア技術で解決していくために、最先端の研究開発により理想的な“移動”の未来へのスピードを加速させています。
“移動”を軸にまちとつながり
より良い社会をつくるために。
安全で快適、便利な技術開発は大前提。わたしたちが目指すのはその技術が人とまちをつなぎ、より良い社会を形成する未来です。クルマづくりからまちづくりへ、その領域を広げていきます。
新しいサービスの提供

マルチモーダル・エージェント開発
より人間らしい自然な対話や振る舞いを実現することで、親しみやすいエージェントシステムの構築を目指しています。
例えば、MaaS車両や店舗でのコンシェルジュのような存在から、介護施設などの介護作業支援など、幅広い活用に向けて取り組んでいます。
画像、音声認識処理によって、ユーザー意図を認識し、AI技術などを用いて導き出された行動計画に沿った描画や音声出力を統合的に制御するエージェント制御システム構築を行っており、当社のソフトウェア技術がそれを支えています。

次世代移動価値創造プロジェクト
立体音響を駆使した新たな移動体験を創り出すための開発を進めています。例えば、目的地までの移動時間にユーザーが欲しい情報を音と映像で提供することや、プロジェクションマッピングや立体音響を車室内に設置しライブ会場にいるような臨場感を提供することで、これまでの移動時間にはなかった新たな価値をもたらします。単なる移動手段を超えた魅力的な移動体験を提供することを目標として立体音響などの先進技術を駆使した、システムを実現します。
先端研究

NeRF
NeRF(Neural Radiance Fields)を応用したセンシング技術の研究開発を進めています。NeRFはセンサデータから観測した「場」を学習する技術で、これを3D地図の生成や信号処理、AIの判断根拠の可視化などに活用します。
またこの他にもAIや量子コンピューティングをはじめとした先端テクノロジーにも取り組んでいます。

ジェネレーティブ AI
Generative AI(生成AI)とは、データを基にして新しいコンテンツ(テキスト、画像、音楽、コードなど)を生成する人工知能の技術です。従来のAIは主にデータを分析し、分類や予測などを行うのに対して、生成AIは新しいデータを創造する点で大きな違いがあります。
当社では、ChatbotやRAG(検索拡張生成)といった業務効率を向上させるためのシステムへの適用や、マルチモーダル対話エージェントの対話応答を生成する箇所にChatGPTなどのLLM(大規模言語モデル)を適用して、自然で柔軟な対話を実現させるといった取り組みを行っています。また、Generative AIの登場により、コードの生成や補完/修正、コードレビューの自動化など新たなソフトウェア開発手法が登場しています。それらの先端技術・手法をいち早く取り入れることで、ソフトウェア開発効率や品質の飛躍的な向上を実現していきます。
スパイキングニューラル
ネットワーク
神経細胞の発火モデルを模倣することで、スパイキングニューラルネットワークは従来のニューラルネットワークと比べて推論時の消費電力や計算量を削減できると期待されています。当社はこれまでにスパイキングニューラルネットワークの効率的な訓練方法や実装方法について研究を重ねてきており、エネルギー効率に優れるニューラルネットワークの製品応用に向けた開発も進めています。
<参考文献>
- [1] Saiin R†‡, Shirakawa T*, Yoshihara S*, Sawada Y‡, Kusumoto H*. Spike Accumulation Forwarding for Effective Training of Spiking Neural Networks. Transactions on Machine Learning Research. 2024 Jun.
- [2] Sawada Y‡, Saiin R†‡, Suetake K†. Magic for the Age of Quantized DNNs. arXiv preprint arXiv:2403.14999. 2024 Mar.
- [3] Suetake K†, Ushimaru T†, Saiin R†‡, Sawada Y‡. Synaptic Interaction Penalty: Appropriate Penalty Term for Energy-Efficient Spiking Neural Networks. Transactions on Machine Learning Research. 2024 Jan.
- [4] Suetake K†, Ikegawa SI‡, Saiin R†, Sawada Y‡. S3NN: Time step reduction of spiking surrogate gradients for training energy efficient single-step spiking neural networks. Neural Networks. 2023 Feb.
- [5] Ikegawa SI‡, Saiin R†, Sawada Y‡, Natori N‡. Rethinking the role of normalization and residual blocks for spiking neural networks. Sensors. 2022 Apr.
- [6] 池川慎一‡, 齊院龍二†, 澤田好秀‡, 名取直毅‡, 「正規化とPre-Activation モジュールを用いた深層スパイキングニューラルネットワーク」, MIRU2021 優秀賞
† AISIN SOFTWARE
‡ AISIN Tokyo Research Center
* Nagoya University
産官学連携
産業や社会課題の解決に向けた研究開発を大学と連携して進めています。人工知能、エッジコンピューティング、数理最適化、各種センシングや信号処理技術など、先端技術の研究を通じて、製品やサービスの付加価値を高めることを目指しています。これらの研究を進める中で、大学との協力を通じて、高度な技術知識やスキルを持つ技術者の育成にも力を入れています。また、連携大学との講義やインターンシップも積極的に実施しており、実践的な教育と研究の場を提供しています。