生活の満足度を上げることが、仕事の活力となり仕事の質向上につながる

~フレキシブルな勤務制度と、従業員のチャレンジを支援する制度~

2020.12.11

生活の満足度を上げることが、仕事の活力となり仕事の質向上につながる

アイシンでは、「従業員の働きがい向上・人生の充実」と、「会社にとっての新たな価値創造」がWin-Winの関係になり、相乗効果を発揮し共に成長していけることを目指す「働きがい改革」に取り組んでいる。量ではなく質で勝負するという働き方に変え、新しい価値の創造と同時にワークライフバランスの向上を通じて、「働きがい」のある充実した人生を実現するというのが基本的な考えだ。

その中でも、ワークライフバランスについてアイシンはさまざまな制度を導入し、誰もが働きやすい環境づくりに努めてきた。

育児をしながらも、フレキシブルに働くことができる安心感と責任感

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生産管理部 仲井さん
  • 2008年に新卒で入社
  • 夫と子供(5歳・2歳)の4人家族
  • 生産管理部にて海外拠点の生産管理を担当

アイシンで、育児をしながら働く女性従業員はどのような働き方をしているのか。二人の子どもを育てながら、職場でも活躍している仲井に話を聞いた。

心にゆとりをもって、育児と仕事の両方にバランスよく取り組める環境

仲井は、2年前に第二子を出産。5歳と2歳の子どもの育児をしながら、「短時間勤務制度」「コアタイムなしで24時間利用可能なフレックス制度」「テレワーク制度」を併用し、出社は週に1回程度。海外拠点における製品の新規生産立ち上げに向けた、大日程の計画立案や生産管理などの大きなプロジェクトを担当している。

「その日の仕事が残ってしまっても一旦勤務から離れ、子どものお迎えや寝かしつけが終わった後に残りの仕事にとりかかることもできます。育児をしながら、仕事でも十分なアウトプットが出せるよう時間をうまく使っています」

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仲井の一日のスケジュール

仲井は、5年前に第一子を出産しており、当時は仕事と家庭の両立に苦労した。

「1人目を出産した時は、短時間勤務とフレックス勤務、在宅勤務の併用はできなかったので、育児休業からの復職後は、所定勤務時間を9時から16時に設定し、短時間勤務をしていました。当時は所定勤務時間内に始業・終業しなければという、時間に対しての焦りが常にあり、日々の精神的なストレスは大きかったです。また、仕事と育児の両立が難しく、業務内容も第一線を外れてサポート業務に変えてもらいました」

今では、「短時間」と「フレックス」、「在宅」の3つが併用できるようになったので、仕事は朝や夜、また家事の合間の時間にもできるという安心感から、心にゆとりができ、仕事と育児の両立ができているという。また、フレックス勤務と在宅勤務で時間を有効活用することで、仕事に費やす時間も十分確保でき、育児が始まる前と同じように成果を出している。

「時差のある海外拠点との会議にも問題なく出席できますし、業務でも大きなプロジェクトを任せてもらっているのでやりがいもあります」と仲井は話す。

また、小学校1年生になると子どもが毎日お昼過ぎに帰宅し、夏休みなどの長期休暇もある。そのために、仕事を続けることを諦めてしまう従業員も少なくはない。これを「小1の壁」という。
仲井も「小1の壁」への不安はあったが、今のフレキシブルな働き方で、乗り越えられると思えるようになったと話す。

フレキシブルに働ける、しかし制度に甘えない

個人の都合で、仕事に取り組む時間をコントロールできるからこそ重要になってくる、意識の変化と仕事に対する責任感について、仲井はこう話す。

「育児をしながらでも仕事ができる状況にあるからこそ、会社の期待に応えたいという想いが強くなりました。フレキシブルに働ける制度を活用させてもらっている以上、しっかりと成果を出さなければいけないと思います。情報漏洩や時間管理という面での従業員本人の責任も大きくなったと感じます」

制度があればよいというわけではない。従業員一人ひとりが仕事の質を高め、「働きがい」を追求するという意識が、ワークライフバランスの向上には必要不可欠だ。

「仕事で成果を出すことも、生活の質向上も、両方実現できる会社」にしたい

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人事部 野上さん(左)と横井さん(右)

仲井のように、フレキシブルに働くことができるのは、アイシンがさまざまな制度を導入し、誰もが働きやすい環境づくりに努めてきたからだ。

「『仕事でアウトプットを出し、家庭も円満で、さらに趣味や自己研鑽にもチャレンジしている』そんな活力溢れる従業員を増やしたいと思っています。個々のライフイベントやライフスタイルに柔軟に対応した働き方ができる状態を作ることで、仕事で成果を出すことも、生活の質向上も、両方実現できる会社にしたいです」と、野上は語る。

個人のライフイベントに柔軟に対応できる、フレキシブルな勤務制度

アイシンでは他社に先駆け1989年に「コアタイムなしのフレックス制度」を導入し、2002年には育児事情に合わせて始業・終業時間を自由に決められる育児短時間勤務制度も導入。2007年には、従業員が出社前と退社後に効率よく子どもを送迎できるように、本社敷地内に託児所も設置した。

制度詳細はこちら→多様な人材の活躍推進

さらに昨今、「働きがい改革」を会社経営の重要戦略と位置付け、新たな制度を次々と打ち出している。

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働き方の柔軟性を高めるための直近の主な施策

  • 2020年1月 在宅勤務制度をテレワーク制度とし自宅以外でも勤務ができる制度に改定
  • 2020年4月 短時間勤務制度を11歳まで使える制度とし短縮上限時間を拡大
  • 2020年8月 フレックス勤務制度を24時間利用可能な制度に改定

アイシンでは「短時間勤務制度」「コアタイムなしで24時間利用可能なフレックス勤務制度」「テレワーク制度」を併用することで、さらにフレキシブルに働ける環境になったと横井は語る。

「今の制度では、所定時間内に仕事が終わらなかったり、子どもの発熱など突発的なできごとがあったりしても、例えば一旦仕事を切り上げ、子どもを寝かしつけてから残りの仕事をやり切ることが可能です。また、フレックス調整が24時間可能であることから、時差のある海外との打ち合わせで早朝や深夜に打ち合わせがある場合にも、勤務時間帯を臨機応変に設定できます。通院など、個人の事情に合わせて、勤務時間の間、数時間を勤務時間外とする『離業』も可能です」

さらに、テレワーク制度(在宅勤務制度やサテライトオフィス)も活用することで、通勤時間を削減し、さらなる時間の効率化ができる。

従業員のスキルアップや新しいチャレンジを後押しする制度

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勤務制度がフレキシブルになっただけではない。アイシンでは、従業員のスキルアップや新しい経験に向けたチャレンジを後押しするため、「自己啓発補助制度※1」や「副業制度※2」を導入しており、導入にあたっての想いについて野上はこう語る。

「仕事の効率化など、働きがい改革による総労働時間の減少や、テレワーク制度による通勤時間削減で、従業員の自由に使える時間が増えています。その時間を、家族や趣味の時間として使ってもらうことも大事ですが、激動の時代を勝ち抜くためには、従業員一人ひとりが新しい発想で仕事の価値を高めていく必要があるので、自分自身をアップデートすることに積極的にチャレンジしてほしいです」

従業員が新たなスキルや知識を身につけることに対する、会社のバックアップは手厚い。

※1 自己啓発補助制度・・・メニューの指定なく仕事に役立つ内容の自己啓発であれば会社から補助を受けることができる制度
※2 副業制度・・・「知識・スキルの向上」や「仕事の活力向上」に繋がる仕事において、副業ができる制度

「働き方改革」ではなく「働きがい改革」

従業員の満足度や労働生産性を高めるために、組織や制度を変えたとしても、中で働く「人」が変わっていなければ効果を期待することはできない。アイシンでは、残業時間の削減といったような単純な「働き方改革」ではなく「働きがい改革」として、これまでの仕事のやり方を思い切って変革し、自分たちで新しい価値を見いだし、真の競争力を身につけていく。

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