育児参加は、人生の充実にも仕事へのモチベーション向上にもつながる

~サポートし合える職場環境。男性の育児休暇100%取得を目指して~

2021.01.20

育児参加は、人生の充実にも仕事へのモチベーション向上にもつながる

アイシンでは、「従業員の働きがい向上・人生の充実」と、「会社にとっての新たな価値創造」が相乗効果を発揮し共に成長していけることを目指す「働きがい改革」に取り組んでいる。量ではなく質で勝負するという働き方に変え、新しい価値の創造と同時にワークライフバランスの向上を通じて、「働きがい」のある充実した人生を実現するというのが基本的な考えだ。

男性従業員の育児休暇(以下、育休)取得推進も、その施策の一つ。従業員が育休を取得し、円満な家庭を築きながら高いモチベーションで職場に復帰することで、仕事の「質」向上につながるという考えをもとに、男性の育休取得を積極的に推進している。その結果、2020年度は取得率が大幅に向上し、各職場での理解も深まってきた。

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育児を通して初めて知った、妻の大変さと新たな視点

アイシンでは、家庭事情に合わせながら、数日~数か月の期間で育休を取得する男性従業員が増えてきた。実際に、育休を取得した男性従業員はこう話す。

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総合企画部 三矢さん
  • サステナビリティ推進業務を担当
  • 子どもは1人(0歳)
  • 2020年6月に第一子が誕生し、育休を5日間取得

「私の妻は今回が初産で、しかも南米出身のため簡単に里帰り出産ができないということもあり、育休が取れて本当によかったです。妻は日本語も話せますが、そこまで堪能ではありません。ましてや役所関係や病院は特にハードルが高い。ただでさえ初産で不安も大きい状態なので、育休中は子供の1カ月健診や予防接種、地域主催の子育て勉強会などに一緒に参加しました。私自身も初めてのことばかりだったので、妻と一緒に不安を共有し、学んで、乗り越えていきたいと思いました。実際、育児関係のイベントに参加することで、子どもについて学ぶべきことや、妻に対してケアすべきことなど、初めての視点や発想が必要であることに気付かされました。育児の大変さを知り、育休取得後は3度の食事づくりをするなど、妻と分担して家事と育児をしています」

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経理部 福島さん
  • 予算管理業務を担当
  • 子どもは3人(4歳、1歳、0歳)
  • 2020年5月に第三子が誕生し、育休を6カ月間取得

「私と妻の実家は遠方で、かつ仕事や介護を抱えており、両親のサポートが望めない状況でした。仕事を続けながら夫婦2人だけで幼い子ども3人の育児をするには限界があると思い、6カ月間の育休取得を決めました。3人目が生まれた5月はコロナの影響で長女の幼稚園も休園。家族5人で家にこもりきりという状態だったので育休を取得できて本当に良かったです。育休を通して改めて妻の大変さを知ることができたので、復帰後は、仕事をするときは集中して時間内にきっちりと終わらせる癖をつけて、家に帰ったら家事・育児に専念しようと心に決めました。また、職場の方々には感謝するとともに、大きな負担をかけてしまった分恩返しをするためにも、一層モチベーション高く仕事に臨んでいます」

育休取得の要は、上司・メンバーの理解とサポート

従業員が育休を取得するうえで大切になってくるのは、職場の理解とサポート体制だ。三矢と福島も「育休を取得できたのは、上司やメンバーの理解とサポートがあったからこそ。快く育休に送り出してくれた職場には感謝しています」と話す。
三矢の上司である寺部は、部下の育休取得について自身の想いをこのように話す。

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総合企画部 寺部さん
  • サステナビリティ推進グループマネージャー
  • 子どもは3人(26歳、24歳、22歳)

「私が大切にしているのは、職場で働く誰もが気持ちよく、モチベーション高く仕事できることです。上司は『自分が若い頃は男性が育休を取得する文化はなかった』と考えるのではなく、部下の気持ちに寄り添い、上司としてどんな応援ができるかを考えることが重要だと思います。業務との兼ね合いが気になるところですが、そのマネジメントは私たち管理職にとって重要な仕事ですし、たくさんの会話を重ねながら、メンバーが置かれている状況を理解しあえるチームづくりを進めることが、良い職場づくりには欠かせません。また、育休に限らず、突発的にメンバーが抜けても困らないように、日頃から応受援が可能な体制を心掛ける必要があると思っています」

育休の経験を仕事において発想を変える転機に

アイシンでは、男性の育休取得推進に対する経営者たちの意識も高い。当時の社長の伊勢は自身の想いをこう語る。

「男性の育休取得は女性活躍にもつながると考えていますし、男性が子育てに向き合う機会を増やすことで新たな発見や視点を養い、仕事において発想を変える転機にしてほしいです。また、仕事以外の時間も大切にして人生を充実させ、高いモチベーションで仕事に取り組んでほしい。そのために、会社として男性の育休取得率100%の目標を掲げ、強力に推進しています」

さまざまな考え方をもつ従業員全員が個々の能力を発揮し、また充実した人生になるよう、アイシンはこれからも従業員の働きがい向上のための施策を積極的に打ち出していく。

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