アイシンは「クルマの電動化」をフルサポート

2022.11.21

アイシンは「クルマの電動化」をフルサポート

カーボンニュートラルの実現に向けて世界が大きく動く今、CO2排出量の削減をめざしてクルマの電動化が加速しています。これまではエンジンで動くガソリン車が一般的でしたが、モーターで動く電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV)などの電動車の普及が進んでいます。

こうした動きの中で、アイシンは今後需要の拡大が見込まれるBEVの駆動源であるeAxleeアクスル) を最重要戦略製品と位置づけ、BluE Nexusやデンソーと3社共同で開発を加速させています。さらに、グループ全体で幅広く自動車部品に携わってきた強みを生かして、電動車のエネルギー効率化に必要なさまざまな製品の開発に取り組んでいます。

2019年にデンソーと共同で設立した、電動化システム・電動駆動モジュールの開発・適合・販売に特化した会社(現在は、アイシンとデンソーが各45%、トヨタ自動車が10%を出資)

BEVに必要とされる幅広い製品群

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BEVに搭載される製品に求められる大切な要素は、電費(電力の消費率:エンジン車の燃費に相当)の向上です。電費が改善されれば、航続距離を伸ばすことができます。または、航続距離を維持したままバッテリーの搭載量を減らすことが可能となり、その分の軽量化や室内スペースの有効活用、コストダウンなどにも貢献できます。少しでも多くの電力を回収したり、電力の消費を低減したりする積み重ねが、トータルで大きな効果を生みだすことにつながっているのです。

例えば、走行時にエネルギーを効率よく回収する「回生協調ブレーキ」、バッテリーの温度を最適に保ち効率を上げる「冷却モジュール」、走行時に受ける空気による抵抗を減らす「空力デバイス」など、電費向上への貢献は多岐に及んでいます。さらには、衝突時の安全性を確保する「バッテリー周辺部品」を含め、アイシングループは幅広い製品・技術のラインアップで、クルマの電動化に必要なあらゆる要素をカバーしているのです。

消費エネルギーを回収する「回生協調ブレーキ」

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クルマの運動エネルギーを電気として回収することで、減速しながらエネルギーの有効活用に貢献する回生ブレーキ。必要とされるブレーキ力に応じて、その回生ブレーキと油圧ブレーキの双方を高度に自動制御して使い分ける「回生協調ブレーキ」はBEVやHEVに搭載され、アイシングループのアドヴィックスが開発・生産を担っています。

さらに、トヨタの「bZ4X」や新型「クラウン」などに採用されたシステムには、この機能に加え「前後輪ブレーキの独立制御機能」を搭載。従来は4輪に同じブレーキ力を発生させていましたが、電子制御されるブレーキの制御系統を前後輪で分けることで、回生ブレーキの使用頻度を高め、さらなる電費向上と乗り心地の両立を実現しました。

今後も、さまざまなサイズのクルマ向けにラインアップを拡充し、電動ユニットとともに、より多くのお客様に最適なシステムを提供していきます。

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熱をコントロールし効率を上げる「冷却モジュール」

ガソリン車のエンジンと同様、BEVのバッテリーや、モーターとそれを制御するインバーターも安定的に高い性能を発揮するために温度管理は欠かせません。それぞれを適切に温度管理することで、バッテリーの寿命や出力の安定化、効率の良い充電・放電に貢献できるのです。

熱を発するモーターには冷却用のオイルが流れる通路が、インバーターやバッテリーには水が流れる通路が設けられています。そこにアイシン製電動ポンプでオイルや水を流すことで冷却します。さらに、水の流れをコントロールするバルブもアイシンが長年知見を積んできた製品です。今後は、それらを単品で搭載するのではなく、一つに組み合わせて機能を統合する“モジュール化”を図っていきます。それができるのは、幅広い製品群を取り扱ってきたアイシンだからこそ。BEVに求められる「高効率化」・「小型化」の一翼を担い、電費の向上に貢献します。

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ポンプやバルブを一体化した冷却モジュール

電費に貢献する「空力デバイス」

空気の流れをコントロールする「空力特性(エアロダイナミクス)」と言うと、スポーツカーのような流麗なフォルムをイメージするかもしれません。しかし、SUVやミニバンなどのあらゆるクルマも、走行中に生じる複雑な空気の流れ(抵抗)をスムーズに後方へと流すことができれば、電費の改善に大きく役立てることができるのです。

アイシンでは以下の空力デバイスを開発し、すでに量産を開始。一つは、車体前面の空気の取り入れ口に設置される「グリルシャッター」です。主要部品の冷却が足りている時は、シャッターを閉じることで空力性能を改善し、電費向上に貢献します。さらに、「アクティブフロントスポイラー」(下写真)は、高速走行時の整流効果を高めるだけでなく、静粛性や直進安定性の向上にも貢献。各種電動車への搭載をめざします。

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「アクティブフロントスポイラー」の格納時(左)と展開時の比較

エネルギー源を保護する「バッテリー周辺部品」

BEVに欠かせないのがバッテリーです。急速な進化を遂げ、小型・軽量化が進んだバッテリーの多くは、クルマの床下への搭載が一般的です。そこは大切な命を守る車室空間と同様、前方や後方の衝突からは守られやすい場所です。しかし、側面からの衝突に対しては弱く、バッテリーへの直撃を避けたい場所でもあるのです。なぜなら、バッテリーに大きな衝撃が加われば、火災につながる危険性があるからです。

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アイシングループの中で自動車部品用のアルミダイカスト部品やアルミ押出部品事業を担うアイシン軽金属は、「ロッカーEA(エネルギー・アブソープション)材」と呼ばれる、バッテリーを保護する緩衝材を生産。すでにトヨタ「bZ4X」に搭載されています。万一の側面衝突時には、衝撃をうまく吸収する“ラダー断面構造” (写真)のこの製品が変形することで、バッテリーへ加わるダメージを最小限に留めます。

これまで培った軽量なアルミ部材の製造技術や、ドアフレームなどの車体部品で培った小型化や軽量化の技術を各種電動化製品に生かしています。

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幅広い製品・技術のラインアップで、グループ全体でクルマの電動化に取り組むアイシン。これからも、世界中のお客様に「感動」をお届けするとともに、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます