シーホース三河 柏木選手×アイシンウィングス 吉田選手 バスケ界レジェンドスペシャル対談

2023.09.11

シーホース三河 柏木選手×アイシンウィングス 吉田選手  バスケ界レジェンドスペシャル対談

左から、柏木 真介選手、吉田 亜沙美選手

アイシングループは、さまざまなスポーツ活動を応援しています。企業理念である「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」の“移動”には、「心」を動かす体験を提供するという意味が込められています。私たちは「心」を大きく動かす力があるスポーツの可能性を信じ、積極的に応援しています。(詳しくはこちら)

 アイシンが応援しているスポーツは多岐に渡りますが、今回はその中でも男女バスケットボール「シーホース三河」柏木真介選手、「アイシンウィングス」吉田亜沙美選手の対談が実現しました。

この2人の共通点は、長年ポイントガード(司令塔)としてチームを牽引してバスケを盛り上げ、また日本代表選手としても活躍するなど実績と経験が豊富なこと。そのことからバスケットボール界の“レジェンド”的存在として知られています。経験豊富な2人だからこそ思うこと、若手選手との向き合い方、これから挑戦したいことなど、ここでしか聞けない話をたっぷり語ってもらいました。

【プロフィール】

柏木 真介 

1981年生まれ。北海道帯広市出身。2004年、日立サンロッカーズ(現サンロッカーズ渋谷)に入団後、1年目から新人王とスティール賞を獲得。日本代表としても活躍する中、2006年にアイシンシーホース(現シーホース三河)へ移籍。2007年以降のリーグ優勝、天皇杯優勝など「常勝チーム・シーホース」の司令塔としてチームをけん引。2017年~名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、2018年~新潟アルビレックスBBに移籍、2020年にシーホース三河※1に復帰。

 

吉田 亜沙美

1987年生まれ。東京都出身。2006年、JOMO(ENEOSサンフラワーズ)に入団後、主力としてリーグ11連覇に貢献。皇后杯は20092012年、20142020年に連覇を果たす。日本代表のポイントガードとしても長きにわたり活躍し、2016年リオデジャネイロ五輪では主将を務めた。2021年の引退発表後、東京医療保健大学のアシスタントコーチに就任し、20223月まで指導。2023年~アイシン ウィングス※2に現役復帰。

 ※1 シーホース三河 :国内最高峰のB.LEAGUE B1中地区所属の男子プロバスケットボールチーム。ホームタウンは、アイシン本社がある愛知県刈谷市。

2 アイシンウィングス:国内最高峰のWリーグ所属の女子バスケットボールチーム。ホームタウンは、愛知県安城市。

経験が豊富なベテランだからこそ思うこと、出来ること

Q:お互いの印象は?

(柏木)とにかく上手い!ワンハンドのシュート、ドリブル、11などスキルが高くて驚きました。

(吉田)柏木さんは、想像よりも背が高いなと思いました(笑)

★2人笑顔1.JPG

Q:チームの若い選手への印象は?アドバイスをする際、どういうところを意識していますか?

(柏木)今の若い子たちはスキルが高いです。だけど、ゲームをやったら僕たちのほうがうまいと思います。バスケは5人競技で、ボールを持つのは1人だけ。ボールを持つ、持たないに関わらず自分の良さ、力を発揮していくことが重要です。

(吉田)私もそう思います。いわゆる「やんちゃ」な子が少ない。スマートなバスケはするけど、私が若い頃と熱量が違う気がします。そういう変化を受け入れつつも、「これだけは譲れない」というところは、若いメンバーにも伝えていきたいです。

(柏木)キレイにバスケをやろうとしているのかも。「争う」「やられたらやり返す」。そういう激しい一面を持つのがバスケだと思います。日本代表ではそれを求められますし、合宿でもそう教え込まれます。

(吉田)そういう「激しさ」とか「熱意」のような意識の部分や、スキルの違いを感じるときは、直接伝えるのではなく、プレーやバスケに向き合う姿勢で伝えられたらいいなと思っています。

(柏木)僕はプレーについて質問されたら、逆に「なんでそう思うの?」と相手に返すようにしています。なぜなら正解は無いから。若い選手は「上からいわれると絶対」と思う子が多い気がします。本人がどういう考えでプレーをしたのかが重要だと思っています。

(吉田)経験から伝えることはできますが、正解は無い。全ては本人次第。「どうしたらいいかわからない」と言う選手は多いですが、メンバー同士で正解を作っていけばいいと思います。私はそのヒントとなるものを与えることができるし、そういう役割を期待されていると思っています。

(柏木)試合全体の流れが見えるのはベテランならではだと思うので、特にその部分でチームを支えたいと思いますね。

自分を知り、セルフケアをすることの重要性

Q:緊張することはありますか?緊張の受け入れ方を教えてください!

(柏木)若い頃は「勝たないといけない」というプレッシャーがあったのでとても緊張していました。自分の中であれもこれもしなければと考えていましたが、そう思えば思うほど失敗していましたね。でも無心でやる方が良いことに気づいたんです。

(吉田)バスケに関しては常に緊張しています。試合前日はごはんが食べられなかったり、緊張で眠ることができなかったり。そんな時は、「いつもと同じ。緊張している。大丈夫だ。」と、緊張を受け入れることにしました。そうすることで何かが吹っ切れました。

(柏木)自信を持つことも大切です。自信がなくても自分に言い聞かせて、一本でもシュートがうまくいくと「もう大丈夫だ」と自信を持つことができて、緊張も和らぎます。

 Q:選手として長く活躍するために気を付けている事はありますか?

(吉田)シーズン中は疲れが取れないので、ストレッチなど、身体のほぐしはしっかりしています。万全な状態でいられるように、毎日トレーナーさんにケアしてもらっています。

(柏木)コンディショニングは本当に大事です。若い頃はトレーニングをたくさんして、ケアは最低限のみ。でも今はやらないと体が動かないです。準備を怠るとすべて自分に返ってきます。ケガをして勉強を始めましたが、サプリや食事は若い時からもっと勉強しておけばよかったと思います。

★柏木さんソロ1.JPG

Q:お2人はケガを経験されていますが、ケガとの向き合い方はどうしていましたか?

(吉田)最初はケガと向き合えず、もうやめようと思っていました。でも、ドクターストップがかかるくらい重症のメンバーもいて、その子の前で自分は何を悩んでいるんだ、と思いました。ケガでベンチに入ってみて初めて、仲間がどういう気持ちでベンチにいたのか、今まで全然分からなかったのですが、そういうメンバーの気持ちも考えて、仲間のためにプレーしなくてはと強く思うようになりましたね。

(柏木)僕もケガをして復帰までに1年以上かかった経験があります。いざ復帰したら、動けない、止まれない、走れない。もう選手生命は終わりだと思いましたが、ドクターやトレーナーの力を借りて乗り越えることができました。ケガをしたことで、頭を使い、考えてプレーすることを学んだり、サプリや食事にも詳しくなったりしました。ケガをしてよかったとは思わないですが、学ぶことは多かったです。

大切にし続けたいこと、挑戦し続けたいこと

Q:一つのことを続ける上で大切なことって何だと思いますか?

(柏木)好きにならないと長く続けられないので、まずは楽しむことだと思います。そのうえで、必要最低限の基礎を身につけて、自分がどうなりたいかの目標をしっかり持ち、そこに向けて何をやるべきなのか。小さな目標を積み重ねてやり続けることが大切です。目標を立てられないときは、この人みたいになりたい!というところから始めるのもいいと思います。

(吉田)「好き」の気持ちは一番大切ですね。あとは、これだけは誰にも負けない「武器」というのがそれぞれあるはずなので、そこに自信を持つだけです。私はバスケだけは自信を持っています。これだけは譲れない、それを自分で見つけることが大切です。

★★吉田さんソロ笑顔2.jpg

Q:これから挑戦したいことは何ですか?

(吉田)もっとうまくなりたいです!新しいチームに来たからこそ、今までのバスケ観を捨てて、新しい自分のスタイルをつくっていきたいです。

(柏木)僕もバスケが好きなので、できる限り長くバスケをやり続けたいですね。

 

日本のバスケットボール界を牽引してきたお二人の対談はいかがでしたか?バスケットボールに対する強い思いや、使命を背負って活躍されている姿は、見る人々を魅了し、夢や感動を与えてくれますね。

今年は、4年に1度の世界大会「FIBA バスケットボールワールドカップ 2023」が日本で開催され、10月には、男子バスケットボールのBリーグと女子バスケットボールのWリーグが開幕します。かつてない盛り上がりを見せるバスケットボール。みなさんで応援しましょう!

★2ショット3.JPG

こちらの対談は、テレビ動画・見逃しネット配信サービス「ロキポ」 https://locipo.jp/で無料配信中です。ぜびご覧ください。

シーホースバナー.png  ウィングスバナー.png

この記事をシェアする

  • X
  • Facebook
  • linkedin