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社員インタビュー先輩の声

常にチャレンジさせてくれるカルチャーがある。だからいつまでも成長することができる。

顧客側の立場で見つめ直す

米国から帰任してすぐに命じられたのが3度目の出向です。出向先は株式会社アドヴィックス。ブレーキシステムでは世界トップクラスのサプライヤーです。
この出向でも3年目のトヨタ自動車と同様、新たな取引先の開拓というミッションを課せられました。私自身、それまでブレーキにはまったく携わってこなかったので新しいチャレンジでしたが、モデルベース開発での実績が評価されての出向となりました。

アドヴィックスには若手の技術者と一緒に2人で出向しました。担当したのはブレーキの開発におけるモデルベース開発のプロセス構築と新規制御開発への適用。アドヴィックス社内ではまだモデルベース開発の実績が十分ではなかったため、私の経験や知見には大きな期待を寄せていただいたと思います。
結果的にこの出向でも私と若手技術者の貢献が評価され、アドヴィックスとの取引開始に結びつけることができました。

3度の出向というのは、当社の中ではかなり珍しいケースだと思います。私自身はこのことをとてもプラスに受け止めています。
我々アイシン・ソフトウェアは請負の立場です。従って大切なのは、発注元がどのようなことを我々に期待し、何を評価して仕事を依頼してくれているのかを理解することです。出向したことで私は、この点について顧客のリアルな声を聞き、考え方に触れることができました。トヨタ自動車やアドヴィックスのエンジニアたちと一緒に働いていると、アイシン・ソフトウェアに対するポジティブな意見をいただけますが、反対にネガティブな意見もいただきます。
エンジニアは、目の前の技術に関心が向き、顧客が何を期待しているかということは忘れがちになります。しかし自動車業界で当社がリーディングカンパニーであるためには、顧客の潜在的なニーズをキャッチする感性は絶対に不可欠でしょう。そうした経営者的な感性や視点を身につける上で、出向の経験は非常に貴重なものとなりました。 私にとって大切な財産です。

稲葉 吉紀

若い技術者には様々な選択肢を

現在はブレーキのECUに搭載される車両運動統合制御の開発プロジェクトでリーダーを務めています。リーダーの主な業務はメンバーの日々の進捗管理やプロジェクト全体の品質管理。顧客との調整業務にも力を割いています。どちらかというと技術者よりはマネジメントに近い仕事です。
特に力を入れているのは、若い技術者たちに楽しく仕事をしてもらうための環境づくりです。私は日々変化する仕事のほうが性に合っているのですが、それは人それぞれで、若い技術者にも私のような人間もいれば、ルーティンワークが好きという人間もいます。仕事の価値観は十人十色。私は1人ひとりの声に耳を傾け、いろんな仕事を目の前に用意して、好きなものを選べるようにしてあげたいと考えています。
自分で選んだ仕事ならモチベーション高く取り組めますし、それが成長につながるはずです。

3回の出向は、いずれも自ら望んだものではありません。上司が私のことを見て、ポテンシャルに期待して与えてくれたチャンスです。
今でこそ私は誰とでも臆せずに話ができますが、若い頃はまったく逆で、知らない人と話すのが苦手でした。会議に参加しても一言も話さないことも多々ありました。しかし、米国に赴任した際に身をもって感じたのが、打ち合わせや会議に参加した場合は必ず意見を求められるということです。そんな体験をしてからは、誰とでも積極的にコミュニケーションを取るようになりました。これも出向をきっかけにした私の成長です。
社員1人ひとりのことをしっかりと見て成長させてくれる、そんな風土はアイシン・ソフトウェアの大きな魅力です。

若い人材が増えてきましたので、技術的な面は彼らに委ね、私はマネジメント業務にもっと力を入れていこうと考えています。そのためにもリーダーとしての仕事には今まで以上に力を入れ、さらなる成長をめざしていきます。

稲葉 吉紀