磨き上げた組立技能で、品質を支え職場を育てる

2026.09.08

磨き上げた組立技能で、品質を支え職場を育てる

アイシンの各工場には、優れた技能や人間力を発揮し、チームリーダーとしても職場をけん引する、「匠」と呼ぶに相応しい仲間がいます。今回登場するのは、新豊工場でパワースライドドアのクローザー製造工程に携わり、若手メンバーの指導や改善活動、異常対応などの業務に尽力し、日々生産を支えている森川雄真です。

指導では相手に気づきを持ってもらうことを意識

入社10年目の森川は、配属後の早い段階でラインの作業を習得し、メンバーの指導や異常対応、改善などの班長に次ぐ業務に携わってきました。メインとサブで計5本あるラインのメインラインで使う部品を製造するサブラインの生産計画にも携わっています。

1.jpgラインの稼働状況をモニターで確認する森川

森川:ドアはクルマに絶対必要な部品であり、そのなかでもクローザーは半ドアから自動でドアを完全に閉める重要な役割を担っています。自分はもともとクルマに触るのが好きで、メカニックにも興味があったのでアイシンを志望し、このラインの仕事にも意欲を持って取り組んで、比較的早い段階ですべての工程を習得することができました。

若いメンバーを指導するうえで心がけていることは、言葉のキャッチボールをしながら仕事に興味を持ってもらい、上達する面白さを感じてもらうことです。ライン業務は秒刻みの世界で、やり方が少し違うだけで目標のサイクルタイムにおさまらないこともありますし、ドアクローザーは小さな部品が多数ありカンコツ作業も多いです。自分が模範を示しながら、部品の取り方から指先の使い方、道具の持ち方まで細かく指導しています。私自身、短期間ですべての業務を習得できたのは、仕事を覚えることに面白さを感じられたからだと思うので、そこをいかに伝えられるかをいつも考えています。

2.jpg
メンバーとは互いの距離を縮めるために積極的にコミュニケーションを取る

そうした指導をするうえで大事なのが普段からのコミュニケーションで、仕事以外の話も織り交ぜながら相手が話しやすい環境づくりを意識しています。指導においても、上達してきたらきちんと褒めて、失敗したときはまず本人に原因を考えてもらい、気づけていない部分は丁寧に説明し、お互いに納得したうえで次に同じ失敗を繰り返さないようにしています。

現場では優先順位を常に頭に入れて瞬時に判断

森川:ラインの異常対応も重要な仕事で、まずその日の全ラインの進捗状況を朝の段階で把握し、対応が重なった場合の優先順位もしっかり頭に入れて仕事に臨んでいます。例えば、ラインの異常対応と呼び出しが同時に重なることもありますが、その時のラインの生産状況を考え、優先的に異常対応するべきであると判断したら迷わず対応しています。

3.jpg
安全で高品質な生産のためには、まず日ごろからのチェックで異常を未然に防ぐことが重要

「改善」は働く環境だけでなく信頼感も向上

森川:一方、改善活動でこだわっているのは「月一改善」です。それを実践するため、自分の目でラインをこまめに見て回ることと、現場のメンバーからの「作業がやりにくい」「何とかしてほしい」といった声をしっかり吸い上げることを心がけています。改善は安全や生産性の向上のみならず、メンバーにとって自分たちの働く環境がよくなることですから、それに取り組んでいる姿を見てもらえることは、お互いの信頼関係にもつながると考えています。

 また、メンバーの声を改善に生かす工夫として、誰もが自由に書き込めて皆が見ることができる「コミュニケーションボード」というものを設けています。自分の思ったことを話すのが苦手なメンバーもいますので、そこに困りごとや要望を書いてもらえればこちらから詳しい話を聞きに行けるので、新しい改善のきっかけにもなります。


4.jpg 5.jpg
  改善にも異常対応にも使う工具ポーチは必須         組み付ける高さに合わせて部品置き場の位置を
アイテム。製品箱などに落下しないよう収納も万全        自由に移動できるように、製造ラインでも改善

私自身が気づいて実践した改善では、ルーティン業務の効率化や時短につながった「残業時間の自動計算」や「在庫の見える化」、「ペーパーレス化」などがあります。そのためパソコンについてかなり勉強し、簡単な入力で残業時間が計算できたり、毎回棚を見なくても材料の在庫が確認できたりするようにして「楽になった」「ミスがなくなった」と、メンバーにも喜んでもらっています。ほかにも、キャンプ用品からアイデアが浮かび、職場のスペースを有効活用できるような改善をして上司やメンバーから喜ばれるとやりがいにつながります。

他部署との良好な関係も安全・品質に生かす

森川:日ごろから工務や保全、検査など、他部署の人とのコミュニケーションも大事にして、良好な関係を築いています。そうすることで、設備のちょっとした不調などについても相談して見てもらえて、故障の未然防止や改善につながり、自分の知見も増やしていくことができます。

6.jpg
指導する立場にあっても常に自らが成長する努力を怠らない

職場内でも、若いメンバーとのコミュニケーションだけでなく、休憩時間は上司ともコミュニケーションをできるだけとるようにして、これまでの経験を聞いて参考にしたり、現場の状況について共有してもらったりしています。帰りに一緒にお茶を飲んだりするときも、自然と仕事の話が多くなりますが、忙しい時ほど冷静な対応が大事だとか、改善を見つけるヒントとか、業務に役立つ気づきも多く、自分もそういう何気ない会話でも相手を成長させる指導職になりたいと思います。

もっと視野を広げて次のリーダーを育てる存在に

森川:若手のメンバーに伝えたいことは、まず「失敗を恐れることなく、果敢に挑戦してほしい」ということですね。失敗から学ぶことはそれぞれの成長につながりますし、小さなことでも日々の挑戦の積み重ねが着実に力になり「自分はやれるんだ」という自信や強みになります。何事も恐れることなく、ぜひチャレンジしてください。

自分の目標としては、現場だけでなくもっと俯瞰した視点から部署全体を見て、業務や体制の方向性などを考えられるようにならなければと思っています。それと同時に、人材育成の面でも若手の意識はどうしても生産性ばかりに行きがちなので、安全と品質に対するしっかりとした意識を持ってもらい、改善についてもなぜ必要かという考え方から伝えて、次世代のリーダーを育てられる存在をめざしたいです。

7.jpg

この記事をシェアする

  • X
  • Facebook
  • linkedin

AI Thinkの最新情報は
公式Instagramで発信しています

採用情報