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【M-K003】”NG”を”次の一手”に変える対話力

#試験場/設備(F)

#開発評価(K)

アイキャッチ

ボディ強度試験担当者が語る、データを超えたコミュニケーション

品質を守るプレッシャー

「自分たちが品質を守る最後の砦となっている。だから、絶対に正しい評価をしないといけない」
そう心意気を語るのは、ボディ強度試験の中でも特にシートや内装部品の評価をしている担当者です。
業務内容は、3次元測定機を使った寸法測定、さらにはシワや汚れを目視で確認する評価まで多岐にわたります。高価な設備を扱う緊張感、そして何より「自分の評価が製品の品質を左右する」という重圧。
しかし、そのプレッシャーこそが、プロフェッショナルとしての達成感の源泉でもあります。

データは正確でも、それだけでは不十分

評価データは嘘をつきません。しかし、そのデータが意味すること、そして「なぜそれが問題なのか」を相手に理解してもらえなければ、製品の改善には繋がりません。
技術者として正確なデータを出すことは大前提です。しかし、その上にまた、そのデータを基に開発者と認識を合わせ、改善への道筋を共有することが重要だと痛感しました。

「評価」と「能動的な提案」

転機となったのは、先輩からの「自分の意見を発信したらいい」というアドバイスでした。発言に対する不安から、以前は自ら意見を述べることに消極的でした。しかし、この言葉を機に仕事への向き合い方が変わりました。それ以来、報告の前には要点を徹底的に整理し、どうすれば簡潔に伝わるかを準備する。会議では、1つの議題に対して技術者としての見解や考察を必ず一つは提案する。そんな実直な積み重ねが、一方的な報告ではなく、開発者と対等に議論できる信頼関係を築いていきました。

「見つけてくれてありがとう」という言葉

評価技術者の仕事は、時に開発者が心血を注いで作った製品に「NG」を出すことです。しかし、担当者はこう語ります。
「自分が発見した不具合が改善され、得意先の方から『見つけてくれてありがとう』と感謝の言葉をいただくと、本当にこの仕事をやっていて良かったと感じます」
不具合の指摘は、製品を否定することではありません。より良い製品にするための「次の一手」を提案することです。
その誠実な姿勢が伝わった時、私たちは単なる試験代行業者ではなく、開発を共にするパートナーになれるのだと感じています。

技術と対話の両輪で

前回の記事(T-K003)でご紹介した確かな「技術力」。そして今回ご紹介の、評価を正しく伝え改善に繋げる「対話力」。
この両輪を揃える姿勢を継続し、エフティテクノはお客様とともに移動の安全を守ります。

 

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