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Interview
2021年04月01日

社員インタビュー(生産技術職)

設計を熟知したワンランク上の工法提案により、電動化に欠かせない生産技術者になりたい。

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Profile

  • M.Mさんのプロフィール写真
    M.M
    モータ第2生技先行開発部/2018年度入社
    機械工学専攻。仕事を離れてもイラスト描きを趣味とするなど、生粋のものづくり好きになったのは、技術者である父親の影響が大きいという。高専時代に父親と一緒に法人向けの工作機械展示会に行くことが楽しみだったそうで、取材時「クルマ好きの子どもと一緒にモーターショーに連れて行く親はいるでしょうけど」と笑いを誘っていた。

Index

  1. 01
    何年も先を行く新しい工法を開発中
  2. 02
    ものづくりの喜びをこの先もずっと
  3. 03
    設計も熟知した電動化の第一人者に

何年も先を行く新しい工法を開発中

ご存知のように自動車産業は曲がり角を迎えていて、当社も従来のガソリンエンジン車から電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)をはじめとした電動車向けへと事業の舵を大きく切っている最中です。私は設計図面に描かれたものをどうやってつくるのか、その加工方法や製造プロセスを開発する「生産技術」という仕事をしていますが、私の仕事も例外ではありません。2020年から電動化ユニットの先行開発部に所属していて、ここではまだお話しできないような、未来のものづくりに関わっています。

それでも触りだけお話しすると、今後、EVが乗り越えなければいけない壁のひとつに航続距離があります。設計上、パーツを軽量化すればそれだけ電費(※)が向上して航続距離は伸びますが、問題はモーターや減速機など「もの」のつくり方です。画期的な構造や新しい材料を採用しても、加工時に割れてしまったり、つくるのに時間がかかったり、製品化までには乗り越えなくてはならない技術的課題が多くあります。ですから素材メーカーと材料から一緒に開発したり、加工法に強い大学の研究室と共同開発をしたり、加工機メーカーと装置そのものを開発したり・・・。社内外のさまざまな知見を総動員して、まだ誰もつくったことのないものをつくる技術を開発するという仕事です。

今、私が開発に携わっている技術が確立されれば、次世代の事業の柱になるかもしれない。それくらい重要な工法技術の開発です。配属当初はプレッシャーもありましたが、電動化ユニットのことがわかってくるにつれ、だんだん面白くなってきて。今では周囲から相談を受けるなど、頼られることも増えてきました。

 

※電費:ガソリン車の「ガソリン1リットル当たり何キロ走れるか=燃費」と同様に使われ、「1kWh(キロワットアワー)の電気で走る距離」を表す

ものづくりの喜びをこの先もずっと

小さい頃から工作が好きでした。特に、自分でつくったものがメカニカルに動く様子を見るのが楽しかった。夏休みの宿題でギミック満載の作品をつくって、9月1日に学校へ持っていくと「なにこれ、すごい」ってクラスメイトが集まってきたりして。そういう周りの反応も含め、ものをつくることすべてが楽しかったですね。

その後、高専在学中に自動車免許を取得したのですが、そのときに変速機を知りました。聞けば、私の好きな歯車やベアリングなどの複雑なメカが満載で(笑)「これだ!将来は変速機をつくる技術者になろう!」と、AT(※)の世界シェアトップのアイシン(当時はアイシン・エィ・ダブリュ)を志望したというわけです。

生産技術という仕事は、まさに工作のような面白さがあります。例えば一口に金属加工といってもさまざまなやり方があって、プレスもあれば切削もあり、研削、溶接など、あらゆる工法を検討し、組み合わせながら、目指す製品づくりに最適な方法を探していきます。格闘の末、試作品が自分の思うように動いた時の嬉しさは、小学生の時も今も変わりません。今後は研究者、技術者一筋のキャリアを歩み、ものづくりのスペシャリストになりたいですね。時短勤務で育児と開発業務を両立させているママさん技術者も身近にいるので、将来に対する不安は感じないですね。

毎回、製品にあわせた工法や生産設備を自社内でつくってきたので、長い年月をかけて蓄積された幅広い独自技術がアイシンの強みだと思います。技術者にとってみれば、研究開発から量産化までのすべてに関れることが嬉しいですね。やっぱり自分が開発に関わったものの手触りを感じながら仕事がしたいですから。


※AT:オートマチックトランスミッションの略で自動変速機のこと。常に適切なギアを介するよう電子制御することで、低速域から高速域までパワプルかつ滑らかな走行を実現する

設計も熟知した電動化の第一人者に

自動車の電動化は、まだ始まったばかりです。だから、社内に電動化ユニットのつくり方だけでなく設計まで熟知した人がほとんどいません。そのためはじめはもう完全な手探りで、独学で進めるほかありませんでした。私はもともと機械畑の人間ですから、電動化ユニットの工法開発を任されているというのに、電気、電子、磁気などの分野が全然わからず焦りました。

それでも、例えば製品の設計図面に「●●加工は避けてください」という注釈があれば、それをとっかかりに「どうしてダメなんだろう?」と理由を探るなどしながら、少しずつ電動化ユニットの構造や、どこにどんな特性が求められるのかを掴んでいきました。幸いなことに、上司をはじめ周囲の人たちに相談しやすい雰囲気の職場なので、行き詰まった時には「この件ですけど・・・」と気軽に話しかけることができました。あれこれ話すうちにいいアイデアを思いつくことって結構あるんですよね。

地道な努力の甲斐もあって、最近は仕事がとにかく面白くて。シミュレーションソフトの習得や導入に挑んだり、論文や専門誌を読み、業界の動きや技術トレンドを把握した上で開発にあたるようにしたり、積極的に開発に取り組むようになってきました。

そうした仕事ぶりが評価されたのか、先日上司から「将来は設計も生産技術もわかる技術者になって、電動化ユニットの工法開発を担っていってほしい」と言われ、とても嬉しかったです。今後は生産技術としての知見を深めることはもちろん、設計についてももっと詳しくなりたいと考えています。電動化ユニットの生産技術の第一人者として、これからの会社に欠かせない技術者になる。それが今の目標です。

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