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Project
2023年03月17日

「bZ4X」搭載:電動ウォーターポンプ開発プロジェクト

ワンチームで実現するアイシンのものづくり

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INTRODUCTION

トヨタ初の量産バッテリー式電気自動車「bZ4X」。2022年に誕生した先進の一台にも、アイシンの技術が息づいています。そのひとつが電動ウォーターポンプ。バッテリーやインバーターを冷却する役割に加え、大量の熱が発生するエンジンを持たない「bZ4X」の車室空間を温めるためのヒーターにも電動ウォーターポンプが大活躍しています。アイシンでは、10年以上にわたる量産実績をもとに「bZ4X」に搭載される複数の電動ウォーターポンプ開発に着手。開発に携わるさまざまなメンバーを切り口に、ものづくりへの情熱をご紹介していきます。

Index

  1. 01
    トヨタ営業部
  2. 02
    生産企画部
  3. 03
    生産管理部
  4. 04
    電動ポンプ設計室
  5. 05
    PT原価管理部
  6. 06
    調達プロジェクト推進部
  7. 07
    第4ユニット生技部
  8. 08
    モータ生産革新室

プロジェクト職種相関図

トヨタ営業部 N.K

お客様のニーズをスピーディーにつかんで展開

販売面から会社に貢献するのが営業の役割。プロジェクトメンバーの取りまとめ役を担うのも営業職の醍醐味です。

電動ウォーターポンプはクルマの電動化に欠かせない部品のため、自動車メーカー様はもちろん電動車の市場動向そのものが私たちの前工程になります。クルマの未来を予測し、働きかけていく仕事にやりがいを感じています。

「bZ4X」に搭載されている電動ウォーターポンプには、バッテリーを冷却する機能があります。このポンプは従来の2倍以上の出力が必要だったため、既存出力帯の生産ラインが使えないという課題がありました。また、今後需要が高まっていく製品のため数量が少なく、専用投資するにはコスト面にも課題がありました。製品開発のシナリオを描く「生産企画」や「原価管理」のメンバーと解決策を探り、課題をひとつひとつクリアしていきました。

生産企画部 T.H

どの拠点で、何を生産すれば競争力につながるか

営業がもたらすお客様のニーズや市場の最新情報を基に、ものづくりのシナリオを描くのが生産企画 。さまざまなデータからものづくりを俯瞰で検討し、10年先の未来まで見通して最適生産構想を提案します。

私は電動ウォーターポンプの前提台数や生産負荷、必要生産能力、検討スケジュールなどの情報を整理し、「生産技術」「調達」「原価管理」などさまざまな部署と連携しながら企画立案を進めています。

企画内容が国内・海外拠点の経営に直結する仕事なので緊張感はありますが、企画が生産ラインに受け継がれ、それが会社の利益につながって成果が数字として表れるのが醍醐味。右肩上がりの需要に合わせ、海外での生産を検討するのもやりがいのひとつです。


生産管理部 T.T

スケジュールの“見える化”にチャレンジする

ものづくりのシナリオを基に「マスタースケジュール」を立てるのが生産管理の役割。中長期の市場動向を見据えながら量産品の量管理も担っています。

クルマのライフサイクルが短くなってきたため、新たな部品を納品するまでのリードタイムも年々タイトになっています。企画・設計から工場までのあらゆる部署と協力し、ムダのないスケジュールを組むのが腕の見せどころです。

目まぐるしく変わっていく状況に向き合い、多くの担当者とコミュニケーションを取りながら柔軟に軌道修正していくところに仕事のやりがいを感じます。海外拠点での生産がどんどん加速し、工程ごとに拠点を変えるケースも生まれています。時差やコトバの壁を乗り越えながらスケジュールの見える化にチャレンジし、プロジェクトを前に進めています。

電動ポンプ設計室 S.K

図面の品質を向上し、魅力ある製品を生み出す

競争力の高い製品になるよう、図面の品質を向上していく設計・開発。

電動ウォーターポンプは「基盤」「モーター」「羽を回すためのメカ」の3パーツから構成され、私はモーターとメカの開発をトータルに見守る役割を担っています。求められるクオリティを叶えることはもちろん、より早く、より安く生産できる図面にすることも重要です。

「bZ4X」搭載の電動ウォーターポンプは出力が高いため、モーターシャフトが劣化しやすいという課題がありました。その解決のため、「生産技術」や「品質管理」のメンバーと協議を重ねながら図面の作り込みを進めていきました。

自身が手がけた新シリーズがデビューする時はワクワクがありますが、不具合などの不安もあります。量産が始まって何事もなく1年が過ぎた頃に、やっと心からホッとできます。

PT原価管理部 T.S

ものづくりの全体を見回し、コスト低減に尽力する

電動ウォーターポンプの製造コストを算出するのが私の役割。コスト低減に向けた検討を他部署に依頼するのも重要な仕事です。海外でも生産される製品のため、梱包費や海上輸送費、関税までを考慮して検討を進めます。

コスト低減は原価管理だけでは行えません。情報の見える化によって関連部署のメンバーが検討しやすい環境を整えることを常に心がけています。近年は材料が高騰していますが、既存の製造ライン活用や生産スピードの向上によっても原価を抑えることができます。広い視野でものづくりの全体を見回し、目標金額にミートさせるのが原価管理の腕の見せどころです。

「bZ4X」搭載の電動ウォーターポンプでは生産予定数の急な変更などがありましたが、既存ラインナップに寄せてチューニングを行うことでライン活用を実現し、目標が達成できました。

調達プロジェクト推進部 I.N

仕入れ先まで巻きこんで、競争力を上げていく

アイシンのものづくりは、多くの仕入れ先にも支えられています。電動ウォーターポンプにおいても、およそ340社の仕入れ先があります。

部品の機能や使われ方を理解し、機能・性能を落とさずに安くする方策を考え、原価低減につなげるのが調達の役割。会社の競争力に直結する職種です。

「bZ4X」はトヨタ初の量産バッテリー式電気自動車ということもあってお客様の熱量が高く、それに応える形で私たちも関係部署や仕入先と知恵を出し合い、ワンチームで活動を推進しました。プロジェクトメンバーが実際に仕入先を訪問し、現場の生の声を聞かせていただきながら原価低減を進めました。

電動ウォーターポンプは今後、さらに伸びていく部品です。近い将来のグローバル生産を見据え、1,000社を超える海外サプライヤーから仕入れ先の絞り込みを行なっている最中です。

第4ユニット生技部 S.H

アイシン製品を生み出す、設備導入をリードする

生産設備と加工方法のスペシャリストとして工場ラインの仕様を検討し、高品質な製品を高効率かつ低コストで生み出す設備導入をリードする生産技術。若手でも億単位のお金を動かせるのが生産技術の仕事の醍醐味です。

「bZ4X」搭載の電動ウォーターポンプ検討時は経験が浅く不安もありましたが、上司や設備を実際に扱う製造部門スタッフの手厚いサポートで比較的スムーズに進めることができました。また、トラブル時にワーキンググループを立ち上げ、早期解決につながった経験が自信となりました。

生産技術の仕事は「どのような設備にするか?」が人によって変わります。自身が検討した設備や治具の仕様で狙い通りのものづくりができると、何ものにも代え難い達成感があります。

モータ生産革新室 S.T

アイシンの魅力は、全員参加のものづくり

電動ウォーターポンプに使われるモーターの核となる部品の生産設備を導入・改善しています。

「bZ4X」搭載の電動ウォーターポンプでは磁力改善の新手法を生産技術の視点から提案し、図面への反映や製品の形状変更を短時間で行いました。

また、私たちの後工程は設備を使う製造部門です。より使いやすく、不良が起きにくい設備をつくり込んでいくのが腕の見せ所であり、醍醐味でもあります。工場メンバーと協力して重点的に取り組む内容を精査し、アイデアを出し合い、生産設備をより良くしていく活動を進めています。

アイシンの魅力は、チーム一丸となって突き進む全員参加のものづくり。ゴールに向けてメンバー全員が協力し、プロジェクトを推し進める高いモチベーションとやりきる能力を持っていると感じます。

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